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【おすすめ映画6選】泣きたい人に見てほしいエモーショナルフィルムたち

これらの映画予告を見て胸が苦しくなっている。

【ちょっと思い出しただけ】

【明け方の若者たち】

いつからこんな「ほんのり暗い感」が漂う映画が評価されて、人気になったのだろうか。叶わない現実を絶妙に肯定し、美化することで救われる人が多いのかもしれない。

これらも。

【花束みたいな恋をした】

【愛がなんだ】

【夜空はいつも最高密度の青色だ】

なんだかどれもフィルム映画を観ているようなざらざらした描写、「ファインダー越しの私の世界」感がある。要は”過去”をずっと覗いているということ。そこで感じた”痛み”を撫でているのかもしれない。

一時期、こういう感じの映画を探して、小さなシネマで一人ぼーっとしている頃があった。主人公が傷つくたびに自分も同じように傷つき、悲しむ。同じスクリーンを見る人が、同じように胸痛んでいたら余計に救われるような気がしていた。

どうしてあの頃、あんなに”痛み”に特化した映画を心から求めていたのだろう?

今日これらの予告編たちを見て、この疑問に対する答えが見つかった気がした。きっと”痛み”はきちんと感じ切らないと消化が終わらない。いつまでもいつまでも苦しいから、何度も映画館に足しげく通っていたのだと思う。

「あの時こうしておけばよかった」とか、「どうしてこうなっちゃったんだろう」とか取り返しのつかない現実を、せっせと反芻して思い起こさないと、心が死んでいってしまいそうだったのだ。

そしてもうひとつ。「痛い痛い」と思っている心の真ん中に柔らかな感情が顔を覗かす瞬間がある。それは「やっぱりあの人のことちゃんと好きだったなぁ」とか「出会わないよりは出会った方が良かったんだよな」みたいな、ポエミーな感情である。これはすごく大事な感情で、過去そのものを包み込む瞬間でもある。こういう瞬間に出会いたかったのだ。

あの時、私には「痛み切る」のが大事だった。

その瞬間「ファインダー越しの私の世界」から視線を外して、しんしんと何事も無かったかのように現実世界を見れるようになってきたような気がする。

それを馬鹿にしないで手伝ってくれたのが、こういう映画たちだったんだなぁ。

2017年の大晦日に【勝手にふるえてろ】を見て得も言われぬ感情で新宿を走ったあの時の自分へ!あともう少し頑張れ!



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