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ヨガとNetflix『ROMA/ローマ』

Netflix『ROMA/ローマ』が好きでよく見返す。
好きなシーンがあって、主人公のクレオが男の子たちが武術を練習している場所で「身体と精神の統一が必要とされる」ポーズ(これが本当に結構難しい)をとるとこ、あと車の車庫入れのシーンを何度も見てしまう。

ここ最近のヨガのレッスンで、なんとなくどうして私があの場面が好きなのかわかった気がしている。

私はよく「力が入りすぎている」なんて言われる。実際そんな頑張っているつもりはないのだけど、力というものをどうやって抜いたらいいのかわからなかった。例えば、ポーズをとるとき頑張ってやろうと思うとぐらつくのだ。特に周りができているポーズで自分だけできない時とか。もっと自分を客観視して自分の意識を第三者くらいにおいて、ただ呼吸に集中すると案外うまくポーズがとれたりする。

「力を抜く」ということは頑張らないことなのではなく、自分のことを中心に考えるのをやめて、自分を大切に静かに観察するということなのかもしれない。自分を客観的にみることが力を抜くコツなのかもしれないなんて思ったのである。

妊娠中のクレオは、喧騒の中でただひとりポーズをとる。社会的にも私生活でも大変なことがいろいろある日常で、彼女の心は静寂を保っている。

一方で、クレオの雇い主も思い通りにならない結婚生活にストレスを抱えている。乗っている高級車は大きくて自宅のガレージの幅ギリギリ。イライラしているときは車やガレージをぶつけて強引に車庫に入れる。なんだかエゴの強さを象徴しているようだ。

その雇い主は夫と別れることを決意したとき、小さな車にかえる。だから車庫入れもスムーズだ。力を入れすぎるというのは、ガレージの幅にあわない高級車を選択して無茶してるように見えるようなことなのかもしれない。

そんなことを思っていたら、今までできなかった鶴のポーズが自然にできていた。

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