見出し画像

腹膜透析  講演会のまとめ          高齢者のAPCを考える

 これから考える透析に特化した訪問看護ステーションのあり方に近い講演でした。基幹病院と在宅の連携!!これによって、その人が求めるその人らしさを生活の中で提供できるのではないだろうか・・・。在宅で最期まで透析が可能になります。。

透析患者のACPについて考える
~より良い透析ライフを実現するために~
2023.12.6(土)
超高齢社会の腹膜透析~最期まで在宅で過ごすための連携~
岡英明先生(松山赤十字病院)
透析患者のAPC~最期までその人らしさを支えるために~
今井早良先生(日本赤十字社医療センター)

テルモ講演会




1・松山赤十字病院 岡英明先生


1.透析の高齢化


透析導入平均年齢  71.09歳   2000年は63.78歳
導入年齢高齢化が著名

アシストPD フランスでは50%…在宅医療が主流になってきている。
日本はまだまだ・・・


2・高齢者の透析

①ADLの低下
HDは、通院が大変・・
オンライン診療も普及している・・PDは対応している。


②認知機能の低下
介護見守りが必要
本人は家族に迷惑をかけたくないというけれど。。。HDでもPDでも家族にお願いしなければばらばいことはある。。


③合併症・・心疾患・ASO他
脳出血:HDで多いと報告が多い
脳梗塞:HDで多い、PDで多い、差が無いとの報告が混在
肺炎:PDで46%少ない
敗血症:PDで70%少ない

④最後の迎え方
在宅で最期を迎えたい日本人・・7割
現実は、在宅死17% 病院死71%

HD患者の80%が病院死・・
週3回通院・・そのまま最期を迎えること多い。亡くなる直前までHDしている・・・
PD患者は病院死が70%・・在宅治療が基本。在宅で最期まで過ごすことが可能


高齢者の腹膜透析よいといわれるも・・・ネガティブ発言多い
だけど、手技は必ず修得できている。できないと導入して、手技が出来なかった人います??➡確かにいないなー。

でも、高齢者にはアシストPDも勧められるようにしておきたい
家族に迷惑をかけたくない・・・➡とはいっても、PDHDそんなに変わらない。長い目で見ていくことが必要。PDは手技の問題もあるけれど、HDも自分で通えなくなったら、家族に頼ることも考えない
➡確かに!!!HD患者の家族は何も知らないで、元気にしていると思いがち‥。実際は危なっかしい運転で通院している人もいる・・。事故でもしたら、そっちのほうが迷惑かけると思ってしまう。。。

3.SDM


高齢者RRT  2段階で考える
ファーストSDM 余暇をどう過ごしたい??
セカンドSDM  要介護になったらどうする??(柴垣医院)
家族を含めたSDMも必要。。

4.高齢者のPD


PD毎日する必要あるか???
週休1日考えられる
アシストPD・・必要最小限のPDを考える

低効率のPDの利点
QOL☝腹膜炎☟糖負荷☟腹膜保護〇介護者の負担☟医療費☟過剰透析の回避



5.アシストPDのための介護保険

訪問看護 30分から60分未満  8210円(週3回)

アシストAPD…約9400円
アシストCAPD...2回交換約14100円(3回訪問)
       3回交換約18800円(4回訪問)
アシストPDのほうが、料金少なく行ける!!!

でも高齢者のAPDはアラーム対応等難しくないかな・・・

こんな連携の訪問看護がやりたいな・・・

ケアマネジャーとやり取りは大切だった。
施設の受け入れ少ない

ケアマネが探してくれて、訪問診療医がいたと!!!!
PD診療の経験のある在宅医。。。看取りまでしてくれる
基幹病院と訪問診療医の連携ができるようになった。

病院依存を少なく。。
松山日赤⇔衣山クリニック

PD患者を在宅で見ることも
ケアマネージャーに啓蒙していく!!


6.腹膜炎の治療も訪問看護で


基幹病院から退院するとき、訪問看護師を必ず入れている。
患者にコール値体重や目標体重を伝えても、外来診察まで言わないことも多い。訪問看護では、それらを早めに発見することが可能になってくる

腹膜炎の検査も尿試験紙によりスクリーニングができる・・
外来に連絡しなくてもいいか?行くのがおっくうなどある。自宅で検査が出来たらなおよいと考える。

尿WBC(2+)≒WBC75/μL
    (3+)≒WBC500/μL
腹膜炎も在宅で治療ができるようになってきている!!


7.看看連携アプリ

訪問看護と基幹病院との連携のために、カレイドタッチを導入!!!
(看看連携アプリ)



訪問診療をしているが・・・
福岡日赤は、
誕生日月に家族や家族と会う。
PDラスト・・チューブの埋め込み 違和感なければ抜去必要はない。


2.日赤赤十字社医療センター        透析看護認定看護師 今井早良さん


専門職と患者家族と考えていく

1.慢性腎不全患者のACP

慢性疾患を持つ患者の特徴
1)治療期間が長く、治療期と終末期が曖昧
2)病気に応じた治療方法(療法選択)や療養選択の意思決定が必要
3)複数の疾患を合併している患者も多い
4)治療法の選択は患者の生活や人生に密接に結びついている
時間経過に伴う変化
慢性疾患は長い経過を辿り、病気の受け止め方や理解の仕方も時間とともに変化する
医療者はその変化を捉え、理解していることが大切である

守田美奈子他:アドバンスケアプランニング(APC)
実践ガイドブックより引用


 事前指示書を用意している患者・・・10%
 知らない・考えたくない患者・・・  80%

2.Total Renal Care    (TRC.全人的・総合的腎疾患医療アプローチ))・・  日本赤十字社医療センター  石橋先生


石橋先生➡20年位前に四国まで講演に来ていただいて、お食事したので懐かしかったです。石橋先生は、ずっとTRCを勧めていて、最近APCとよく言われているけれど、すでに実践していたなと思います。。。

面談・・患者のみ 家族のみと違うときに面談を設けている

面談の中でも、価値観・信念・これから・・をテンプレートに記録。。
誰もが関われるようにしている。

高齢者の気持ちは自宅で亡くなりたいが、実際は多くの高齢者が入院透析を実施しており、医療機関で最期を迎えている
PD患者を受け入れられる介護保健施設やレスパイト病院の開拓が必要!!
介護老人福祉施設に開拓
支援の引き出しを多く持つ
週に1回の出口部ケア。。ヘキシジンパッチ使用して負担を少なくする工夫とか・・
ユーチューブにアップして、誰もが見られるとか・・


時間を作っての面談ではなく、透析の回収時や透析中に声掛けをしていく。日頃の事を意識して。。
オープンクエスチョンを。。

チーム医療でスタッフは誰もが関われるようにしているが、患者さんにとっては、また初対面になる。。。。そんな時は、「Aさんの事は聞いていますよ。」と声をかけて始めるのもよさそう。。

ナラティブアプローチで、患者の物語を語ってもらう。


ACPは、直近に喪失感を考えると不快に思う人もいる・・いいこと悪いことある。。人生の最後まで伴走しますよと。。伝えている


訪問看護なしでは在宅医療はできない。
基幹病院と訪問看護と連携をとって、それを共有連携しないとうまくいかない。患者にとって在宅で語る言葉は本物ではないかなと思っている

ACP阻害因子・・情報共有されていない
        言葉が先走りしている。
それぞれでやり方も違う・・。体系的なトレーニングは難しい。誰が対応しても情報提供できるように。。したいが。。。

SDM・・決めきれない時もある。偏りすぎるとパターナリズムになりやすい。デメリットも伝える。制限は加わることを伝える

患者の言葉が響く。ぴあラーニングもしている。


3.高齢者におけるPD

メリット
・循環動態の変化が少なく、体に優しい
・通院回数が少なく通院の負担が軽減する
・住み慣れた自宅や地域で、生活できる
自宅や地域で最期まで透析を中断することなく、その人らしい生活を可能とする
それが患者や家族のQOLや満足度の維持・向上にもつながっている
患者が亡くなった後も残された家族が前向きに人生を歩む一助になる


患者の自己肯定感
高齢者のエンパワーメントを信じる!!

ADLの低下➡セカンドACP
転倒・・大腿部頸部骨折で長期療養型施設へ

80代の導入多い
家族ができることだけやる

シームレスな連携。情報共有必要

看多機・・開拓中
月額固定性 要介護5 毎日利用しても3万円くらい。食事や泊りが多くなると自己負担も増える