Hiroki Mori(森裕紀)

岐阜高専→豊橋技科大→東大→阪大→セルジーポントワーズ大学→早大/博士(情報理工学・東…

Hiroki Mori(森裕紀)

岐阜高専→豊橋技科大→東大→阪大→セルジーポントワーズ大学→早大/博士(情報理工学・東大)/早稲田大学・尾形研究室・次世代ロボット研究機構・AIロボット研究所・研究院客員准教授・学術変革領域(B)脳の全体性 計画班代表/株式会社トクイテン共同創業者取締役

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    トクイテンの情報を最速でお届けする創業メンバーによるマガジンです。

最近の記事

ローカル5Gを使用した遠隔収穫システムの開発

もう一つの特許も成立しました!森が書いた前回の記事では吸引型収穫システムの構造についてお伝えしました。この記事の中で特許を一つ取ったということで気をよくしてもう一つ特許を出願したと書きましたが、こちらの特許も成立しました。出願から成立まで18日間でこれも最速記録を更新です。森も含めて特許に関わったことのある社内の関係者は、これまでの経験を踏まえてありえない速さだとびっくりしています。今年から導入されたスタートアップのための「スーパー早期審査」のおかげです。この制度創設に尽力さ

    • 吸引型収穫システムの特許取得について

      トクイテンの森です。年度末進行が年度始まりまではみ出てしまって、修羅場が続いていましたがやっと一段落しました。ほっと一息したところです。 NHKニュースにトクイテンの収穫ロボットが紹介されましたNHK名古屋でトクイテンの吸引型遠隔収穫ロボットが紹介されました。トクイテンの名前は出ませんでしたが、NHKなので仕方ないところです。 (動画は以下のリンクからご覧ください) このニュースで重要なポイントは吸引型収穫ロボットが広く紹介されたのが初めてであることと、遠隔収穫ロボットの

      • リモートワークと開発合宿

        トクイテンの森です。ここのところ年末進行というのか、余裕がなく記事が書けてませんでした。申し訳ありません。 今回はトクイテンでのリモートワークと農場でのロボット開発という一見矛盾した働き方についての記事になります。 リモートワークと農場での開発先日、農場で東京や愛知にいる開発メンバーを集めて開発合宿を開催しました。ある装置のプロトタイピングを開発関係者全員でやってみようということで、初期の開発目的は大体達成できたと思います。 トクイテンはコロナ禍で創業したことだけでなく、

        • 手堅い準備と素早い検証の間で

          こんにちは。トクイテンの森です。年始以来この一ヶ月、地震をはじめ様々なことが起こり心身の不調がある方もいらっしゃると思いますが、ご自身の健康を第一に過ごしていただければと思います。 今日のお話は、トクイテンでのロボット開発にまつわるジレンマについてです。 素早いPDCAとスタートアップ界隈スタートアップの業界と関わるようになって、よく「素早くPDCAを回せ」と言葉を聞くようになりました。PDCAはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(対策)の頭

        ローカル5Gを使用した遠隔収穫システムの開発

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          トクイテンの将来ビジョン動画を公開しました

          明けましておめでとうございます トクイテンの森です。2024年も引き続きよろしくお願いいたします。 トクイテンでは、弊社の考える農業の将来像をお示しする動画を作成しました。この記事では動画制作に至る思いと動画で表現された要素について解説します。 有機農業が全自動化された未来まずは動画をご覧ください(日英のキャプションがついていますので、キャプションをONにしてご覧ください)。 動画の初めは現在のトクイテン農場でロボットが動いている様子です。その後、我々が門型ロボットと呼ん

          トクイテンの将来ビジョン動画を公開しました

          2023年末までのトクイテンロボット開発まとめ

          トクイテンの森です。先週はまた体調を崩しまして、noteをお休みませたいただきました。新型コロナではなかったですが、体温が40.2℃まで上がって痰が止まらなくなるなど辛かったですが、会社の皆さんには色々と助けていただいてありがたかったです。 トクイテンのロボット開発ティターン 2022年11月に様々な機能を切り替えることができる農業用ロボット・ティターンをお披露目しました。 また、2023年3月には複数のティターンを農場で同時稼働するデモ動画を公開しました。トングを使用し

          2023年末までのトクイテンロボット開発まとめ

          Happy Quality社様の農場で搭乗型ロボットのテストをしてきました

          トクイテンの森です。オランダ帰国後からの体調不良もなくなり元気に仕事をしています。ただ、咳が出るという後遺症(?)が残っていて、周囲を驚かせてしまうのでマスクは必須になっています。完全に治るまでは少し時間がかかるかも…。 今回の記事は他社で搭乗型ロボットのテストを行ってきたご報告です。 搭乗型ロボットによる農作業我々が搭乗型ロボットと呼んでいるロボットは、これまで開発してきた農業用ロボット・ティターンを改造して人間が乗れるようにしたものです。人間がトマトなどを栽培している通

          Happy Quality社様の農場で搭乗型ロボットのテストをしてきました

          オランダ出張報告(森)

          トクイテンの森です。 オランダから帰国後体調不良でダウンしておりましたが、今週から本格的に活動再開しています。帰国直後に予定が入っていたため休息もせず仕事をしていましたが熱が出てしまい、病院で検査してもらったところ、新型コロナと診断されました。2週間はほとんど家から出ずに療養していましたが、今週入ってからは体調は回復しています。喉が火傷したように痛くて難儀しましたが、すでに喉の痛みは引いています。今は多少咳がでまずが、すでに陰性になっていますし、大事にならずによかったです。

          オランダ出張報告(森)

          展示会でのよくある質問と回答

          こんにちは トクイテンの森です。 先週今週とビジネスイベントに出展してロボットの展示やビジネスモデルの説明などをしてきました。この記事では出展時によくいただく典型的な質問と現時点での我々の回答について書いておこうと思います。 (見出し写真は9月29,30日に東京・渋谷で開催されたOpen Innovation Fes 2023でのトクイテンブースです) 展示会FAQこのロボットはいくらなのか?(販売しているのか) 今の所、ロボットの個別販売はしていません。 起業前に農家

          展示会でのよくある質問と回答

          「このロボットがすごい2023」で講演してきました

          こんにちは。トクイテンの森です。 今週は第41回日本ロボット学会学術講演会が仙台で開催され、一般フォーラム「このロボットがすごい2023(このロボ)」で弊社の取り組みを紹介する講演を行いました。 「このロボットがすごい」は2015年から開催されているロボット学会学術講演会に併設されたイベントです。実は森は初期からの開催運営メンバーではあるのですが、内部で推薦してもらった経緯も含めて自分が登壇者になったことに感慨深いものがありました。 100円ショップの200円のトングで収

          「このロボットがすごい2023」で講演してきました

          トクイテン農場での有機トマトの春夏栽培がおわりました

          トクイテンの森です。 記録的な猛暑で愛知も東京も外に出歩くのが大変な状況になっています。農場での作業はさらに過酷ですが、水分補給や休憩をこまめに取るなど対策をしながら進めています。 栽培を終了させました栽培計画通り、7月22日で栽培を終了して、収穫や販売も終了しました。1月の定植から栽培終了まで完走しましたが、収穫が始まった頃は中々販売がうまくいかなかったり、終盤には一部の株に病気が発生したりと波瀾万丈な一作目でした。 しかし、トマトを食べていただいた皆さんの反応は「美味し

          トクイテン農場での有機トマトの春夏栽培がおわりました

          汎用的な認識モデル(CLIP)を使ってダメージトマトを選別してみました

          トクイテンの森です。 トクイテンでは、今週で今作のトマト収穫に区切りをつけて、一旦栽培をお休みします。一ヶ月ほど圃場を休ませて新しいトマトの苗を植えたのちに、11月頃に収穫・販売を再開する予定です。今週末はギリギリ買えるスーパーなどもあるかと思いますので、今作最後のトマトをお楽しみください。 今回の記事はトマトの品質を識別するシステムを試しに作ってみたという記事です。学習を必要とせずにテキストにより指示を出すだけで認識ができてしまうというCLIPモデルを取り上げます。 トマ

          汎用的な認識モデル(CLIP)を使ってダメージトマトを選別してみました

          機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会に参加してきました

          トクイテンの森です。 晴れていたと思ったら、大雨になったり、その逆だったりと変な天気が続きますが、皆様体調はいかがでしょうか?水分をしっかり摂って、熱中症や脱水症状にならないように気をつけましょう。 ROBOMECH2023 in Nagoyaトクイテンとして論文を投稿して、機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門が主催する講演会(通称ロボメック)で発表してきました。論文にご興味のある方はこのリンクからダウンロードお願いします。 発表タイトルは「有機ミニトマト農場自動化ロ

          機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会に参加してきました

          ロボット遠隔操縦システムのテストをしました

          トクイテンの森です。最近雨が続いてハウス内の気温が下がっていて作業はしやすくなっています。ただ、土壌の水分が多くなってトマトの裂果が増えるなど栽培には苦労しています。 今回の記事はロボットをハウスの外から操縦するための遠隔操縦システムの開発についてです。 遠隔操縦システムの目的遠隔操縦システムは農場の外からでもロボットを操縦するためのシステムです。また、ロボットの機能に応じてその目的が異なっています。 移動ロボットの遠隔操縦は何か自律走行に問題が起こった際に、遠隔モードに切

          ロボット遠隔操縦システムのテストをしました

          長時間の自律走行に成功しました

          トクイテンの森です。暑くなってきました。ハウスの中にいると暑すぎて息苦しくなってきます。トマトにとって暑すぎるのは問題なので、ハウス側の改善が必要かもしれないと話し合っています。 自律走行テストこの1年苦労して農場内での自律走行アルゴリズムの開発を行ってきました。 2022年11月の状況 2023年2月の状況 自律走行の方式としてはマーカーを利用した経路生成に基づく自律走行と両側の畝を検出して行う道なり走行を組み合わせたアルゴリズムになっています。 これまでは、難し

          長時間の自律走行に成功しました

          ロボット開発方針を話し合いました

          トクイテンの森です。暖かい気候になってきて、トマトの収穫も本格的になってきました。ハウスの前で開始した直販店に多くの来客がありトマトを買っていただいています。来店のお客様からは美味しいとの評価をお聞きして大変嬉しいです。 今日の記事は我々トクイテンが進めている有機農業自動化のためのロボット開発についてです。ここ数日、ロボット開発についての方針を議論してきました。方針が固まったのでご報告したいと思います。 これまで開発を進めてきたロボット機能は以下になります。 自律走行

          ロボット開発方針を話し合いました