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【ルワンダ視察】アフリカのシンガポール。奇跡の経済発展と学んだこと。

ムラホ!(ルワンダ語でこんにちは。)

2019年10月末、ルワンダにビジネス視察にいきました。
(アフリカの東の方にある1200万人の小さな内陸国です)

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ミャンマープロジェクトの発起人の伊勢さんに誘われたのがきっかけで、約1週間ルワンダに滞在。

私自身、アフリカは初めて。アジアばかりにいた私にとって、アフリカってイメージだけで怖くて、住むのなんて大変なんだろうなあ、ミャンマーは恵まれているよなあ、というゼロ次印象でした。

でも事前情報をしれば知るほど、

・25年前に大虐殺があり、その後、国として機能した
=植民地時代をのぞいて、歴史が25年しかない
・内陸国で産業がない。農園あっても小さく、輸出できるほどない。
・産業はないが、アフリカらしい「原材料」がたくさん秘められている

などなど、ミャンマーと少し似ている印象があります。

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ミャンマーも

・軍事政権が終焉し、まだ5年。
=5年前はほぼ鎖国状態。産業もなく、外資もほとんどない未開の地だった
・インド・中国という大国にはさまれ、産業らしい産業もあまりない
・でも、”原材料”がたくさん採れる。(翡翠、ルビー、モリンガオイルなど)

ミャンマーとルワンダ、遠いようで、状況はそんなに変わらない気がしたのです。

*参考
ルワンダのGDP:7ドル
ミャンマーのGDP:12ドル

そういえば、アフリカって全然知らなかったし、もっと広い世界知りたいなあと思って、
今回は訪問していました。

そこで私が感じたことをまとめてみます^^


ミャンマーより安定している(驚)

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正直、びっくりしました。

アフリカのシンガポールと言われているくらい
奇跡の経済成長を遂げている
だけあり、インフラは整っていました。

電力不足による停電はほぼなく、
道も綺麗で、渋滞もひどくない。

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交通規律もあり、中心地には牛も犬もいない。
スコールがあっても浸水しない。

電気、ネット(3Gメイン)も安定していて、
インターネットマーケティングは
問題なくできる環境。

対して、ミャンマーは、、、

雨季(5-9月)は8時間の計画停電、乾期でも1~2時間の停電は日常茶飯事。

断水もよく起こり、
1時間スコールが降れば、浸水する場所もあり。

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道はガタガタで急に溝があったり、自転車は大変そう。

夜は、治安は悪くないが、野犬が多くちょっと危ない。

インフラや暮らしの整備の面では、圧倒的にルワンダの方が整ってます。

ただやはり、ルワンダは、所得に対して、インターネット料金はやや高め。

1ヶ月1万円弱の所得に対して、インターネットは
1GB2ドルくらい。(空港で購入した場合。ローカルショップ行けばもう少し安かったかも)

ミャンマーでは、
5GBが約5ドルしないくらいなので、インターネットが誰もが手に入れやすい状態になっています。1MBが1チャット(0.072円)から購入可能です。

体感的にも、ヤンゴンに住む人は屋台のおばあさんでも、スマホを手にしていたり、
若者はほとんどスマホを持っています。

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しかも、オンライン決済やfacebookEC、カフェでのWifiも主流になっており、ルワンダと比較しても、かなりインターネットは進み、日常に欠かせないものになっています。

軍事政権から民主化して、5年。
インターネットが3社競争になって1年。

特にインターネット元年と言われた昨年は、格差を埋めるチャンスも広がったのではないでしょうか。

ジェノサイドから学んだ人間の面と裏

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ルワンダと聞けば、「ジェノサイド」を想像する方も多いのではないでしょうか。
3ヶ月間で100万人もの人が、虐殺をされた負の歴史です。

解説をすると長くなってしまうのですが、
フツ族の過激派が、ツチ族を大量虐殺をした3ヶ月間がありました。

もともとは、1つの国だったのですが、ベルギーやフランスに民族の分断が行われたのです。
しかもそれもとても強引に。

そして、フツ族側が「ツチ族はゴキブリ以下だ。虐殺せよ。」という教育によって、隣同士に住んでいた人たちが、敵になりジェノサイドが始まりました。

ジェノサイド博物館や、ヒアリング、その他文献などを通して、
「2つの裏と表」を知りました。

-1つは、ヒトの表と裏

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人間はヒーローにもなれるけど、
悪魔にも簡単に変身できてしまうこと。
 
この虐殺は、情報によって(当時はラジオ)、
何年間もかけて教育をし、「ツチ族はゴキブリ以下」「ツチ族は悪」という意識を人々に植えつけて行きました。

そして、人が悪魔に変わり、隣人・友人・親を虐殺したのです。
 
今は虐殺までは起こらなくても、
いじめ、詐欺、虐待、環境汚染など
「情報」によって、簡単に悪魔に変身できてしまう人の恐ろしさは常に表裏一体なのかもしれないです。

-2つ目の裏と表は、真実の見せ方

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当時の市民、政府、国際社会、歴史、欧米各国、アメリカ、国連、など
色んな立場からの真実がありました。
 

ジェノサイドは、
たくさんの思惑から起こったそうなのですが、
結局100万人を殺害してまでほしかった資産とはなんなのだろうか、、と私の中では大きく疑問に残りました。

国連機関は何もできなかったのか?
なぜ、早期に撤退をしていったのか?
世界でジェノサイドの事実をなぜ知ることができなかったのか?

いろんな疑問もありますが、当時人口爆発によって農地の不足もあったそうです。
子どもが親を殺して農地を奪ったくらい、土地不足は深刻だったそう。

その人口爆発を食い止めるためのシナリオだった、という見方もあります。

正直、何が本当に正しい情報なのかは、私にはわかりません。

でも1つ言えるのは、色んな情報をフラットに集めた上で、
思考をするセンス大事だなあと。

博物館や文献だけで真実を決めてしまうのは、
楽な一方でものすごく恐ろしいことかも知れません。

小学校・農地見学

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海外青年協力隊で派遣されていた小学校と農村へ訪問させていただきました。

普段は元気なんだろうなあと思う子どもたちですが、外国人の多さに怖じ気ついてしまったのか、ちょっと緊張気味でした。

今回見学したのは、英語のレターの書き方。

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小学生にはちょっと難しくないか・・・?と感じた授業の内容でしたが、今回の見学した授業は、テストには関係ない内容だったみたいです^^

校長先生とのディスカッションでは、

「この学校に、もっと教育を充実させたい、外国語教育も取り入れたい」とお話しされていたのが印象的でした。

ただ、学校の土地不足、先生不足は深刻で、まだまだ授業を増やせる段階でもなく、学校は二部制をとっているそうです。

学校の近くにある、農地では
自然栽培!

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ここの農地は、販売するために育てているのではなく、自給自足をするための農家さん。

農薬を購入できるほどの購買力がないとう理由もありますが、薬を一切使わず栽培されています。

日本はほとんどの農園さんが、農薬漬けになってしまっていますが、
(時には、海外では規制されている薬も、日本では”良いもの”として使われている)

農薬を使わない農業だって、世の中存在しています。地球の力で、農薬の使わない農業できること、私は信じたいなあと思っています。

MADE in ルワンダ(アフリカ)が可愛い!

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原材料や素材の多さはミャンマーとアフリカは似ているのですが、
正直ミャンマーにはお土産として
お財布を開きたくなるものが
あまりありません。。
 
一方、ルワンダには可愛い雑貨やさん、
素材を生かしたデザインなど本当に多いんです。
(1番観光客が通る空港に出店してないのが残念。)
ただやはりオーナーは欧米人でした。

原材料の多いミャンマーでも
素材を活かしたデザインやプロダクトをもっと作れるんじゃないか?

と期待を膨らませてミャンマーへ帰国!

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タウンジーの農園視察で見つけたたくさんのミャンマーの素材、
何かに生かせる方法考えたいなあ。。

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今回は、
シアバター、はちみつ、デーツ、コーヒー、ピーナッツバター、などの
made in ルワンダ持って帰ってきたので、まずは家で色々試行錯誤して作ってみようと思います。

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・社会課題にアプローチする起業家が多い

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起業家を輩出する国の取り組みや
挑戦するための環境(コワーキングスペースやコミュニティ)がありました。

今回の視察では3つのコワーキングスペースを見てきて、
所属している起業家とディスカッション。

まだ歴史の浅いルワンダですが、たくさんの若い起業家さんが生まれています。

しかも、儲けたいからではなく
「ルワンダの社会課題」
を解決するためのスタートアップが多いことも印象的でした。

さらに、日本のように規制や利権争いも少なく、スタートアップが育ちやすい印象です。

今、日本で商品やプロダクトはあるけれど、日本の利権争いや規制の厳しさで活かしきれていないとしたら、ルワンダでのスタートアップ起業はおすすめかもしせませんね。

私も、ルワンダの起業家とディスカッションさせていただき、
ミャンマーで横展開させていくためのmtgもできたのが大きな収穫です。

日本への貢献。

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アフリカのイメージって、
最後のフロンティア、とか
未開の地、っていうイメージが強かったのですが、

それは日本から見た角度だけであって、
欧米からみたアフリカは、全く最後のフロンティアでも未開の地でもないんですよね。
(植民地時代から開拓済み)

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今回、ご一緒させていただいたのは神谷さん主催のイシキカイカク大学のみなさまと。

なので、連日、
「世界でみた一次情報を、日本でどう活かしていくのか?」

についてディスカッションをしたり、
自分自身のビジネス、生活、に取り入れられることを考えたり
かなり濃厚なディスカッションを連日させていただいてました。

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特に
「日本に軸足を持って、どう貢献していくのか?」

はかなり考えさせられます。

消費税増税や、低賃金問題、少子高齢化、年金問題、自然災害、働き方、生き方、暗いニュースばかりが先行して、
マイナス思考になってしまっている人も少なくない今の日本で

どんなアクションをして、”良い国”を目指していくのか、世界に出た私たちが何をしていくべきなのか?日本を明るくしていくための私たちのアクションは何か?

考えるきっかけにもなりました。

軸足はミャンマーだし、日本ではほとんど仕事も生活もしていませんが、
海外にいるからこそ、できることは私にもやっていきたいと思います。

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個人レベルでできることは、ものすごく限られてしまうし、私が何かアクションをしたところで国が変わるわけでもないですが、

個人レベルで取り入れられることはやっていきたいなあと。

私個人ができるのは、

世界の資源問題のために、

▼エコ活動
・エコバック
・エコカップ
・エコラップ
を使う

働き方改革の面では、

▼海外在住の日本人学生サポート
・就職サポート
・世界レベルで勝負できる新入社員になれるようにサポート

日本のパスポート所持率40%・・・。
世界の情報をダイレクトに仕入れられる人が少ないという面で

▼情報発信サイト開設
・私の好きな地域アジアに関する情報発信サイト
・知識ではなく、「一次情報」を発信する

などなど、本当に小さいことですが、少しでも日本に貢献できればと思っています。

はじめてのルワンダ滞在でしたが、これからも定期的に行きたい国です^^

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