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地球に宇宙人は来ているのか? もし来ているなら……

 僕は宇宙人に会ったこともなければ、UFOなるものを見たこともありません。

 でも、中には宇宙人に出会ったという人もいますし、UFOらしきものを見たという人もいます。それが本当なのかどうか、僕にはわからないですし、ひょっとしたら当事者もわからないかもしれません。宇宙人と思っていたものが別の何かであった可能性だってあります。

 でも、ある日、僕は思いました。

 もし本当に宇宙人が地球に来ていたとしたら……。

 まず気になるのは、どうやって地球にやって来たのか。

 一番簡単に考えられるのは、宇宙船に乗って普通に地球にやってくること。とりあえず、それが現在の僕らの知識では現実的ですよね。

 ただ、地球にやってくるためには、とてつもなく長い時間がかかるのではないでしょうか。

 たとえば、800光年離れた惑星から来たと仮定すると、光の速度でも800年もかかるわけです。もし仮に光速の半分の速度で飛べる宇宙船を開発したとしても、1600年もかかります(ワープといった飛び道具は考えないようにします)。

 ものすごい長い年数ですよね。もし1600年もかけて、今の地球に来ていたとすると、西暦416年には自分たちの惑星を出発したということですから。416年と言えば、大化の改新(645年)よりももっと前です。ウィキペディアの情報によると、仁徳天皇の息子(第四王子)の允恭(いんぎょう)天皇の時代だそうです。飛鳥時代ですね。

 そんな遠い昔の時代からずっと宇宙船に乗って地球にやってきたわけです。あくまでも宇宙人が地球に来ていると仮定すると、ですが。

 また僕は思いました。

 1600年もの長い間、ずっと宇宙船に乗っていられるものだろうか……。

 あくまでも地球の人間をベースに考えますが、そんな長い間生きていることなんて無理ですよね。地球に到着する前に死んでしまいます。

 そうであれば、どうするだろう?

 凍結という言葉が頭をよぎりますね。いわゆる身体を冷凍したり、冬眠させたりして、地球に到着する直前に目を覚ますというやつです。SFでは、それを「コールドスリープ」と言ったりします。

 でも、もっと現実的に考えると、子どもを残すのではないかと思います。その子どもはまた子どもを産んで、その子どももまた……。そういうふうに何世代も子孫を残しながら、地球への旅を続けてきた、と。

 そんなことを考えていたら、ふと腑に落ちました。

 惑星間飛行でもっとも重要なのは、何世代も子孫を残してでも他の惑星にたどり着こうと思う精神性なのではないか、と。

 そうなんです。結局のところ、努力や根性、そしてモチベーションといったものが最重要項目なのです。それは何をするにしても同じですよね。楽して儲けようとか、楽しいことばかりしていたらいいとか、そういうのはやはり違うような気がしました。

 辛いことや苦しいことの先に本当の喜びがある。それは、長い宇宙飛行を乗り越えて地球にやってきた宇宙人も同じなのだと思います。

 またもや宣伝になってしまいますが、そんなことを『仕事の壁にぶつかった僕に、たとえば宇宙人は何をしてくれるだろう?』(大和書房)に書かせていただきました。

 http://www.amazon.co.jp/dp/4479772022/

 もうすぐ発売ですので、よかったら一読願います。あくまでも、フィクションの小説です。最初に述べたように、僕は宇宙人に会ったことはありませんし、怪しい思想の持ち主でもありません。



写真の著作者: webname05

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