幸せになりたいと思っている。こうなりさえすれば、幸せになれるのにって思っている。いくらいくらお金が貯まれば、仕事を辞めて自由になれば、自分の能力が認められれば。特に今は体調を崩しているので、この病気が治りさえすれば楽しく過ごせるのにって思っている。そして、今を我慢している。

　結婚さえすれば、合格さえすれば、就職さえすれば、宝くじが当たりさえすれば。そうやって、幸せになることに条件を付けて今を我慢している、疲れた日々を送っている。そんな人って多いんじゃないだろうか。我慢することにも疲れちゃった。

　ふと思った。先に幸せな気持ちになってしまえばいいんじゃないだろうか。実際はまだ幸せな状態じゃないかも知れないけど、幸せだということにして過ごしてみる。

　幸せなんて、結局本人がどう思うかなんだと思う。お金持ちで端から見れば幸せそうな人も本人は孤独と悲しみを抱えてちっとも幸せじゃなかったり、平々凡々の暮らしをしている人がその日その日を感謝して幸せな気持ちで過ごしていたり。結局、自分がどうとらえるか次第。自分の気持ち次第。だったら、幸せだということにして過ごしてみたらどうだろうか。

　そもそも、どうなったら自分は幸せなんだろう。幸せになった時って、どんな気持ちなんだろう。幸せ幸せという割には、その辺のことが実ははっきりしていなかった。そこが良く判ってなかったら、いつ自分が幸せになったか分からないよなあ。だから、まずは自分がどういう状態になれば幸せなのか想像して幸せな気分に浸ってみる。

　それに、笑う門には福来たると言うし。楽しい気持ちでいれば楽しいことが起こる。逆に、泣きっ面に蜂と言うように、つらい気持ちでいると更につらいことが起こる。昔の人は、経験上そういうことを知っていたんじゃないだろうか。だから、こんな言葉ができた。

　そんなわけで、この病気が治ったら気持ちが明るくなる、幸せに向かって歩き始められると考えるのは止めました。先に明るい気持ち幸せな気持ちになることにしました。そしたら、後から明るくなること幸せになることがついてくるんじゃないだろうか。そんな現実もあるかも知れない。

　なにせ、不安な気持ちを抱えて日々を過ごすのに疲れちゃった。せっかくの目の前のことも楽しめない。これじゃいけないと思ってたら、先に幸せな気持ちになっちゃえばいいんじゃないってことが浮かびました。