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担当者のパフォーマンスをパッと可視化 データドリブンな営業チームへ!

営業活動もデータを中心に

近年、SaaS業界を中心に顧客の行動データを中心とした顧客アプローチが主流になっています。
ヘルススコアのダッシュボードの構築、広告データの測定など顧客を理解するためのデータの集計を可能にする様々なツールが登場しています。
例えば BtoC 領域では、CDP(customer data platform)と呼ばれるサービスを用いて顧客の行動データを細かく取得し、販売戦略やサービス体験の向上のための分析といったことが行われています。

CDPサービス大手のsegmentのダッシュボード
(引用元:https://www.softwareadvice.com.au/software/361733/segment)


一方で、営業部門における営業活動の可視化においても、CRMを導入するなどして、データドリブンなアプローチをすることが重要です。
営業活動におけるデータの活用は、売上向上のためのKPIを把握したり、主観的な評価を排除し、客観的な基準に基づいて営業担当のパフォーマンスを評価する手段として必須のアプローチです。

セールスチームを定量的に把握するのは難しい

そんなデータドリブンな営業活動が主流になっている中で、セールスチームのマネージャーが見なければいけないデータは多岐にわたります。
特に人数の多い組織においては個々人のパフォーマンスよりも、ついつい全体の契約数や商談数に目が行きがちで、チームとしていい方向に進んでいるのかどうかは定性的な判断に委ねられてしまいます。
CRMを導入している企業でも、担当者ごとの細かい指標を集計しようとすると、複雑な設定が必要になることも少なくありません。
今回は、そんなセールスチームの詳細なパフォーマンス分析を、ノーコードで手軽に実践できる事例をご紹介します。

Salesforceを使った事例

Salesforceのデータを使って、Morphで実際にどのような指標が出せるかを見ていきましょう。

担当ごとのリードタイム分析

顧客との商談開始から契約に至るまでのリードタイムの計測は、健全な営業組織運営において非常に重要な指標です。
リードタイムを短くすることで、リード顧客の離脱を防ぐことにつながる他、担当ごとに大きな差がないか、リードタイムが短い担当を特定してナレッジを共有したりと、リードタイムを算出することで様々なことがわかります。
ここでは担当者ごとのリードタイムの平均をグラフにしていきます。リードタイムを
使うエンティティは商談(Opportunities)の下記項目と

  • stage_name

  • created_date

  • close_date

  • owner_id

ユーザー(user)の下記項目です。

  • id

  • name

stage_nameが成約済み(Closed Won)のレコードを対象に、作成日とクローズ日の間の日数を担当者ごとに、平均を算出することで成約までのリードタイムを担当ごとに出すことができます。
実際に使用したプロンプトは下記になります。

※日付型にパース というのはデフォルトではcreated_dateが時間も入った形で入るため、clese_dateの日付型に統一するためのおまじないだと思ってください。

担当ごとの、商談の作成日から制約までの平均日数を算出することができました。

図表1. 担当者ごとのリードタイム

担当ごとのリード数、商談数、契約数のファネル分析

非常に基本的な考え方ですが、担当ごとに集計をしようと思うと意外と難しいのがファネル分析です。担当ごとに分析をすることで、今この営業担当にはリード顧客が足りていないのか、リードのナーチャリングができていないのかなど、営業活動の中の課題を定量的に判断することができます。
1ヶ月間の担当ごとの 商談数/新規リード数 を算出し、リード顧客から商談化がどれほどできているのかを可視化しましょう。
使うエンティティは商談(Opportunities)の下記項目と

  • stage_name

  • created_date

  • owner_id

ユーザー(user)の下記項目です。

  • id

  • name

成約・商談中/全体のレコード を出すことで、どれだけのリード顧客が商談・成約に繋がっているのかの割合を出すことができます。

図表2. 担当者ごとのパフォーマンス

給与データを用いたコスト分析

営業担当はどうしても個人差が出てしまうことがあります。業界によっては完全成果報酬制の会社もあるほどです。
完全成果報酬とまではいかずとも、営業担当の給与水準と営業でのパフォーマンスを合わせてみることで、適正な給与水準を定量的な視点で見ることができます。
これにより、給与水準の透明化が図られ、離職を防ぐことにもつながります。
それではsalesforceのデータと給与データを統合し分析していきましょう。
1ヶ月の担当者ごとの契約金額/給与 を集計します。この値に大きな差があれば、給与とパフォーマンスに偏りがあるため、給与水準の見直しや営業方針の見直しをした方がいいということになります。
使うエンティティは商談(Opportunities)の下記項目

  • stage_name

  • created_date

  • close_date

  • amount

給与情報から取得したテーブルの下記項目です。(今回はジョブカンから取得したデータを使います。)

  • 従業員名

  • 総支給額

まずは、担当別の今月の契約金額を集計します。

図表3. 担当者ごとの実績

次に、給与情報を氏名をキーに結合します。

最後に、契約金額 / 総支給を計算してグラフ化します。

図表4. 担当者ごとの契約金額 / 総支給

担当者ごとに、契約金額 / 総支給を計算し、担当者のパフォーマンスを可視化することができました。

おわりに

今回はセールスチームにおける、担当者ごとのパフォーマンスにフォーカスをしてデータの集計を行いました。
CRMのデータを簡単に集計したり、他のデータソースと統合して集計することでセールスチームの詳細な現状把握につなげていただければと思います。
Morphは無料でお試しいただけます。
ご興味を持っていただけましたら、下記のリンクよりサインアップいただけます。


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