浮雲心霊奇譚 赤眼の理/神永学

https://www.shueisha.co.jp/books/items/contents.html?isbn=978-4-08-745566-3

読了日2018/7/26
何かに取り憑かれた姉を救ってほしい。八十八は腕利きの憑き物落としである男のもとを訪ねる……おおよその結末は読める話だった。それでも深い家族愛が垣間見える、良い話だった。
女に呪われたせいで眠り続ける兄を救ってほしい。武家の長男、娘、医家、許嫁、色街の娘、身分やしきたりに阻まれながらも人を恋しく想うことの尊さは読みきれなかった。
絵から出てきた男が人を殺す……それはまさしく呪いの絵だった。浮雲と因縁のある絵師との再会が、これからの八十八の人生にも暗い影を落とすのだろう。ストーリー運びは八雲そっくりだけど、読みやすい分ハマってしまう。


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