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人とのつながりのなかで子育てする

いつのまにか季節がまた一巡りし、
満開の桜の季節。
ありがたいことに、ConoCoのおうちに今年も新しい子どもたちがやってきてくれました。

入園式の母子

例年この時期は卒園式からの入園式と大わらわなのですが、
はて昨年度はというと、とんと記憶がありません。
コロナ禍での緊急事態宣言と学校の休校措置という初めての事態に、
満足に入園式もできないまま可能なかぎり利用者に登園を控えていただくようお願いしたりしていたのです。
どうなるか先の見えないなか、
手探りで感染症対策をしたり、
登園できない子どもたちのためにオンラインで遊ぶ時間を設けたりと、
対応に追われる必死の日々。

結局その年の慣らし保育が開始されたのは、通常より2か月遅れの6月となったのでした。


昨年のように緊急事態宣言こそ出ていないものの、状況はさほど変わっているわけではない現在…。
さて今年の入園式はどうしたものか。
悩みました。
悩みましたが、できるかぎりの対策をした上で保護者同士の顔合わせもかねた入園式を行うことにしました。

それはやはりこの一年、
どこか何とも言えない保育のしにくさを感じていたからです。

コロナ禍ということもあり、昨年度は送迎時の会話も必要最低限。
保育者の人となりを深く知ったり、保護者同士の交流が生まれるきっかけになる行事も行えませんでした。
保護者の間にも、送迎の時によくお会いするけれど…といった戸惑いまじりのどこかよそよそしい空気が流れていました。
そうなると、きっと保護者にとって保育園は、なかなか肩の力を抜いてリラックスできる場所とはならないのでしょう。

その微妙な距離感が、保育がピタッとはまっているなという手ごたえを感じさせてくれなかったのだと思います。

質の高い保育を行うためには、
保育園が保護者にとって心から安心でき、
信頼してくつろげるような場であることが不可欠なのだと、
コロナが生み出した状況があらためてそのことを痛感させてくれました。


今年度の入園式は、昨年度ろくに顔合わせもできないまま保育園生活がスタートしてしまった在園児の保護者も、希望があれば参加できるようにしました。

このような状況だから、どのくらいの保護者が参加しようと思ってくれるかわからないな。

そう考えていたのですが、ふたを開けてみるとなんと全員参加。
コロナ対策で密を避けての短時間の、ほんとうにちょっとした会の予定だとお伝えしていたのですが、仕事の予定をなんとかやりくりして参加してくださった方もおられました。

やはりみんな、つながりを求めている。
そう感じて胸が温かくなりました。

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あらためて思います。
子育てってひとりでするものではないな、と。
人との温かなつながりのなかでされるべきものだな、と。

いっしょに子育てをしている人がいる。
挨拶をして、なにげない子どもの話をすることができる人がいる。
そういった存在や場が、保護者の安心感や励みになり、
保育にも子育てにも良い影響をあたえるのです。

そんなことを教えてくれた、今年度の入園式だったのでした。

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