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スポーツがくれた漫画への道

こんにちは!最近noteのお知らせで「#スポーツがくれたもの」 というタグを見かけたので、久々に真面目に文章を書いてみることにします。(お仕事の宣伝も兼ねて…)というのもスポーツとの出会いが無ければ、今の自分は少なくとも漫画を作る人間としては、存在してなかったと思うからです。

自己紹介

初めましての方もお馴染みの方もいるかも知れませんが、漫画家です。主にWEB媒体で少年漫画っぽい作品を描いてきました。新規お仕事募集中です!(イラストのお仕事については以前こちらにまとめてみたので宜しければ)単発でも連載でも何か面白くしたい案件があれば、お気軽にご相談下さい。

以下、過去に商業で描いた漫画連載を簡単に紹介させて頂きます。

『オーバーハング!』

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クライミングを題材にした商業漫画デビュー作品。当時まだスポーツ・クライミングの五輪正式種目化が決定される前だったので、担当編集さんからも「クライミングって何ですか?」と聞かれていたくらいに大変レアでした。それが今やこんなに世間から認知されて、我がことのように嬉しいです!

『カゼキル ~GREAT TRAIL RUNNERS~』

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前作でクライミング(や山)の漫画を描いた繋がりでお誘いを頂いた作品。山などを走るトレイル・ランニングという競技を題材にしています。漫画になるのはたぶん史上初? 富士山の周辺を走る駅伝レースがクライマックスになる予定でしたが、コロナの関係でモデルのレースが中止になったりと色々ありました。

あとまだお仕事にはなってませんが、近頃こういうのも考えたりしてます。↓(後でストーリーを作り直して、何処かに再チャレンジする予定です)

『流星とコンパス』

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前二作が自然を舞台にしたスポーツ漫画だった延長線で構想したオリジナル作品。地図を読みながら森や街中などを走るオリエンテーリングという競技を題材にしています。これも漫画になればたぶん史上初だと思います。災害時の避難等、防災にも役立つスキルが身につく生涯スポーツなので、もっと教育現場とか一般にも広まって欲しいと考えています。

スポーツと私

ここからは個人的な話になりますが、じつは運動がとても苦手です…(汗)球技など勝敗を争うのとか、あとスピード種目とかも、とにかく競争するのは全部辛かったです。根っからのインドア派文化系人間だったので。そんな人間がなんでスポーツ漫画(マイナージャンルだけど)ばっかり描いてるの?と言われると本人も不思議ですね~としか答えようがありません。

ただ、よくある話ですが、体を動かすこと自体は嫌いではなかったらしく。学校を出てから健康のために一人で延々と歩くとか、プールでゆっくり泳ぐとかは意外にも楽しく出来たので。そういうところから自然の中で自分自身と向き合って登る、とか走るというスポーツに惹かれたのかも知れません。

特に、最初の作品で描いたクライミングは、本当に登っている人間の身体が指先までしなやかな力が張りつめて、ポージングとかもまるで彫刻のように美しかったです。そんな憧れから10年近くずっとクライミングの漫画を描きたいという構想を持っていて、それをたまたま持ち込んだ媒体で「スポーツ漫画が欲しい」という理由で採用してもらえたのです。何事もご縁ですね!

たくさんの出会い

何故か最初にスポーツ漫画でデビューできた関係で、それ以来様々な分野の関係者の方と知り合う機会を得られました。世界的に有名な現役選手の方もいれば、指導的な立場の方もいます。漫画のモデルにさせて頂いたことも。皆さんの真摯な姿勢から多くのことを学ばせてもらいました。

スポーツに限らず漫画を描く過程では取材などにも行ったりするので、そういう縁では防災関係のお知り合いも出来ました。人の命に関わることに向き合っている緊張感がひしひしと伝わって、いつも背筋が伸びる思いでした。出会った時に学生さんだった相手が、立派に成人されて大きな舞台で活躍しているのを見ると、まるで親戚の子の成長を見るようで嬉しくなりますね。

さらに、忘れてはならないのは読者さんのことも。どの時点で自分や作品のことを知ってもらったのかは様々だと思います。フォロワーさんなどの中にはかれこれ10年近い付き合いになる方も、いらっしゃるのかもしれません。ずっと見捨てないで自分のことを見守って下さるのは、本当に有り難いことです。感謝しています。たまには迷走したり引きこもり期が来たりもしますが(汗)今後とも広いお心で見守り&応援して頂けると有り難いです。

これからのこと

現在は次の連載を摸索中です。描きたいものはいくつもあるのですが、それをお仕事として何処かの媒体でやれるかどうか?となると、中々ハードルが高いのも事実です。この世界には、自分より漫画が上手い人も、若くて才能のある作家さんもいくらでもいますし。(あと自分がマイナーっぽい題材を選びがちなのもあるかも汗)この前の連載獲得ランキングは惜しかった~。

とはいえ先人たちの無数の例が示している通り、何歳になっても面白い漫画が描ける可能性があるのは確かな希望なので、自分もさらに漫画を勉強して「これが好き!」「面白い!」と言ってもらえる作品を作れるように頑張ります。自分と似たようなものを喜んでくれる人にちゃんと届けたいです。

そういう意味では、これまで何か怖くて避けてたんですが、ツイッター漫画とかも描いてみたほうが良いんでしょうね。1日1ページずつとかでも、心の準備が出来たら挑戦してみたいと思います(いつだ)。まずは日記漫画?

スポーツねたのタグに乗っかって色々と書いてきましたが、健康と精神安定のためにも、時間を見つけては外に出て歩いたり走ったりしないとなと思います。本当に、体力と気力が無いと漫画(特に長いの)は描けないので…。

マイナーな題材が多いですが、自分の描くスポーツ漫画を読んで「私もこのスポーツやってみたくなった!」と言ってもらったことが何度もあります。自分は関係者とは言えないですが、ほんの少し関わりがあった人間としては微力ながらお役に立てたとしたら嬉しいことです。

まだまだ道は遠いですが、誰かの人生をほんの少しでも豊かに出来るような、そんな漫画をこれから先も描いて行けるように頑張りたいです。

最後までお読み頂き有り難うございました。今後とも宜しくお願いします!

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