見出し画像

無為自然

皆様、「無為自然」という言葉はご存知ですか。
これはかの有名な老子が説いた思想です。
意味は作為的なものは加えず自然のままあるがままな状態のことを言います。
まさに自然がいい例です。人為的作為的なものはありません。万物、宇宙の法則に従いその土地、季節ごとに合わせながら生きています。その根源を道(タオ)と言います。
そこには完璧な循環と生命力があります。

そして人もこれと同じで自然の一部であり、自然が無ければ生命を維持していくことはできません。だから自然と同じ生き方、まさに無為自然の生き方を体現することが理想的な在り方ではないのかと老子は説きました。

かといって何もせずただダラダラすることが望ましいということを言っているのではなく、作為的なこと(例えば嘘や誤魔化し、自分を必要以上に大きく見せたり、余計な知識や欲)を働かせないことを説いているのです。
あるがままに生きることです。



溢れた情報と物。SNSなどの発達で必要以上に自分をよく見せたり大きく見せ、人と比べ勝手に競争し、物質に囚われているまさに現代の世の中に必要な思想だと思います。
知識もこれと同じで、ただ多く知識を付けたら良いということではありません。それはただの批評家です。自分の知識をひけらかして自分を大きく見せ、人を貶めたり、傷つけたりするのは人の道から外れていると思います。本当の知識というのは、自分を見つめ自分の為、ひいては世の為、人の為そして後世に繋がることが本来の知識のあり方だと思います。
また、論理的、合理的に考えて損得だけで動く人がいますがそもそも人間自体論理的に創られているわけではありません。言語化できない、頭で理解することが不可能な領域が存在します。というよりほとんどがこちらだと思います。
だからこそ、この老子の「無為自然」な生き方が今必要なことなのではないでしょうか。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?