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広告をつくるときに「ターゲット」は必要なのか問題

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【シロウトからみた広告の世界】
広告代理店に新卒入社した、社会人1年目のシロウトが
広告をみて感じたあれこれを
真面目に、楽しく、時に生意気に綴っていくシリーズ。
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今回は少し趣向を変えて、広告づくりについて考えたことをつらつらと記していきたいと思います。

私はYoutubeをよく観ます。
その中でも、少し前からカジサックにはまりよく視聴しています。
ちなみに、カジサックというのはお笑い芸人のキングコング梶原さんがやっているYoutubeチャンネルです。面白いのでぜひ観てみてください。

さて、このチャンネルはおそらくお笑い好きの人、トーク系の動画ややってみた系の動画が好きな人向けに動画を配信していると思います。特に年代や性別でターゲットを絞っているということはなさそうですが、強いて言うのであれば20代から30代、カジサックさんがはねとびでご活躍されていた時代を知っている人が視聴してくれていることを想定しているのではないかと思います。

さて、カジサックさんの動画にはご家族がよく登場されるのですが、ある動画で(詳しくは忘れてしまいました…)カジサックさんの奥さんが「洗濯槽クリーナー」について説明する場面がありました。

私は23歳になりましたが、恥ずかしながら実家暮らしで家事は母がほとんどやってくれておりまして、洗濯槽クリーナーなるものの存在を知りませんでした。

洗濯槽というのが洗濯機の中でぐるぐると回る部分だと思うのですが(詳しくは調べてみてください…洗濯槽について調べる熱量が私には不足していまして…)、洗濯を何度もしていると洗濯槽にホコリやごみがどんどん溜まっていってしまうのです。
そこで月に1度洗濯槽クリーナーという、粉だったり錠剤だったりあるようなのですが、薬品を入れて洗濯機を回すと、そのごみをきれいにしてくれるのです。

これをしないと、どんどん洗濯機の水が出にくくなったり、洗濯機自体が臭くなって寿命が短くなってしまうので、月に1度きちんとやっておくのが良いのだとか。

そしてこの洗濯槽クリーナー、なんと1回やるのに10時間もの時間がかかる時代があったそうなのですが、今は40分程度でできるものが出ていて大変便利なんだそう。
話がずいぶん長くなりましたが、この「短時間でできる洗濯槽クリーナー」が紹介されている動画を私はみたのです。

そして思いました。
1人暮らししたら、絶対に洗濯槽クリーナーはこれを使おう
と。

洗濯槽クリーナーという商品のターゲットはおそらく主婦でしょう。
CMをするならば、主婦が家でテレビをつけているであろう昼間。働いている人は目にしない時間帯にCMが流れていることでしょう。

ロジック的にはなんら間違っていません。でも、そのターゲットに私は含まれません。

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「こいつはなにが言いたいんだ?」とお思いの迷子の方々、すみません。今から助けに行きます。

要するに「ターゲットを定めることでチャンスを逃すこともあるのではないか」という仮説を、私はカジサックの動画を通して得たのです。

私のように、今実家に暮らしていて、「洗濯槽クリーナーを買いたい」と思うどころか洗濯機のボタンすら押していないような人にも、「いつか絶対にこの洗濯槽クリーナーを買うぞ」という気持ちを起こすことは可能なのです。

広告ターゲットを絞って、彼らのインサイトをバチバチにつかんだ広告をピンポイントで打つことも効果的なのですが、思いがけない機会損失が隠れているのかもしれないなあと感じたのでした。

ちなみに、こんなことを考えていたら、今日読んでいた田中ひろのぶさんの「読みたいことを、書けばいい。」という本にも同じことが書いてあって少しうれしくなりました。

ひろのぶさん曰く、「女の冬の風呂上りのビール」というキャッチコピーは最悪だと。
なぜなら「女の」で人口の半分、「冬の」で1年の4分の1、「風呂上がりの」で1日のうちごくわずかな時間に顧客が限定されてしまうから。
それなら「みんなのビール」というコピーの方がまだましだ、と。

宣伝したい商品が「女の冬の風呂上り」にバチバチにあうビールならば話は別ですが、当たらなかったら笑えない結果になりますし、別にそこまでターゲット絞らなくてもって話です。

とはいえ、「みんなに好かれようとすると誰からも好かれない」という話もよく言いますし実感もあるので、そこを両立するバランス感覚というのが結局、広告マンが身につけるべきスキルの1つなのかもなあと
文章を書きながら感じました。


さて、今回はここまで。
推敲しないまま投稿しているので変な箇所あればあとから編集するかもです。

なんとか今週も4回分書けたー!
来週も頑張ろう!

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