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東映時代劇(大泉洋さん主演)、現在進行形の撮影記-2023年

・東映時代劇映画へ初挑戦

2023年、9月より時代劇映画の撮影が始まりました。
わたしにとってずっと憧れだった東映時代劇。
企画スタートから約8年のときを経て、ついにクランクイン。
主演は、大泉洋さん。
まだ発表されていませんが、脇を実力のある俳優陣が固めています。

撮影前にエキストラさん募集も始まりました

わたしは今年の6月頃からずっと京都に滞在して、撮影準備を始め、今は監督として撮影現場に赴いています。
その撮影現場の日記を記録しています。
前半戦は慌ただしく過ぎ去ってしまったため、ようやく撮影がペースに乗ってきた10月からのレポートです。

・10月初旬の記録

撮影も前半戦が終わりました。
これから中盤戦、終盤戦が待ち構えています。
アクションが全開になります。
この中盤戦に向けて、アクション部や殺陣師さんが俳優たちと一緒に夏からずっと練習してきました。
主演の大泉洋さんもこつこつ夏から稽古を続けてきました。

わたしは京都にきて、はや4ヶ月。
疲れています。
天候不順で撮影スケジュールが狂ってきたり、連日のハードな撮影内容で脳みそが沸騰したり。
うむむ、疲れているぞ!
これまで整体やマッサージとは無縁の生活を送ってきたのですが、そろそろ行った方がいいんじゃないか、と思い始めてきました。
寄る年波には勝てません。
一昨年、監督したWOWOWドラマ『鵜頭川村事件』の撮影中、連日の山奥撮影に疲れたスタッフさんたちが長野のマッサージ店・整体に通っていましたが、いまは気持ちがよくわかります。

撮影期間中は足や腰がパンパンになります。
知らない土地でのマッサージ屋、緊張しますが、そろそろ行くべきかもしれません。

そんななか、太秦の撮影所近くにある美容院で髪を切ってもらいました。
これが、なんて気持ちが良いんでしょう。
若い男子の美容師さんにもみあげをアメリカの軍人風にバッサリ切られて、それはどうなんだと思ったりもしましたが、混沌の撮影の合間に髪を切られることがこんなに気持ち良いなんて。
単身赴任の京都生活でほぼ娯楽がないなか、最高のリラックスタイムです。
また休みの日に行きたいところです。
これは普段の生活では味わえなかった喜び。
やっぱりキツイときこそ、大事なのは身だしなみですね。

・10月中旬の記録

京都に滞在して、早いものでもう5ヶ月になりました。
こっちに来る前にはいろいろと計画がありました。
これほど長く滞在することはなかなかないから、京都および近郊を味わい尽くそう、と。

・京都中の映画館に行く
・舞鶴や天橋立などへ足をのばして観光する
・寺社仏閣もできるだけ巡る
・京都のライブハウスへ行く

他にも10個ほどのプランを考えていました。
しかし。
ぜんぜん行く暇がないっ!
撮影が中盤戦に突入して、休みがほぼ無くなってきました。
計画倒れも良いところです。
もっぱら今の娯楽は、宿に帰ってきてYoutubeで過去のMCバトル名勝負を観ること。
なにこれ。
京都じゃなくても全然できる。
でも、ラッパーたちの熱い戦いは今のわたしをもっとも奮い立たせてくれます。
特に、Creepy NutsのR指定さんのバトルはいつ観ても熱い。
底辺から這い上がってきたぞ感が胸を打つのです。
『SRサイタマノラッパー』を作っていた頃の自分のことも思い出させてくれます。
ドラマ『SRサイタマノラッパー マイクの細道』の最終回、川崎クラブチッタでのライブのとき、ゲストとして出演してくれたCreepy NutsのR指定さんが、「俺ら、みんな、サイタマノラッパー好きだろ!」とステージ上で言ってくれたことなども、まるで夢のように思い返します。

さて、撮影はいよいよクラマックスシーンへと足を踏み入れてきました。
大群衆シーンなどが始まります。
駆けつけてくださるエキストラさんにはもう頭が上がりません。
中世の時代を描いた映画ですから、服はペラペラ、布っきれです。
秋は寒い、冬はもっと寒い。
スニーカーなんてものも履けず、裸足に草鞋です。
場合によっては、何も履かない設定の人もいます。
そんな格好で中世を生きた人々を演じていただいています。
怒号とともに走ったり、暴れ回ったり、体力的にもきつい撮影が続いています。

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