映画チア部京都支部

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映画チア部京都支部

関西のミニシアターの魅力を伝える学生団体〈映画チア部〉の京都支部です! noteでは映画レビューやイベント紹介などをしています。 入部希望の学生の方はこちらのアドレスにご連絡下さい。→moviecheer2018kyoto@gmail.com 2018年5月活動開始

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  • 未確認映画開放同盟@出町座

  • チア部旧作めぐり

    部員が好きな旧作レビューをしていきます!

  • 部員がやってみた

    いろんな映画の楽しみ方を考え中。部員が実際にやってみたレポです。

  • 映画人ピックアップ

    ステキな映画人の魅力にせまるレビューです。

  • 東京フィルメックス-京都出張篇-レビュー

    2020年に京都の出町座と京都シネマで行われた「東京フィルメックス-京都出張篇-」のレビューをまとめています。

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映画チア部のおしゃべり会──『囚われの女』後編

こんにちは、映画チア部 京都支部のMです。 夏がいつの間にか通り過ぎ、外は少し肌寒くなってきました。前編から日が経ってしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか? 映画チア部では初めての企画、 映画を観たあとにチア部のメンバーで集まり、感想や考えたことをシェアする「映画チア部のおしゃべり会」をひらきました。 今回のテーマとなる映画は、 シャンタル・アケルマン『囚われの女』(2000年)。 シャンタル・アケルマンは、1950年にベルギーに生まれ、18歳から、最後の作品(『No

    • 映画『ABYSS アビス』呪われた男女の恋の結末

      前作『逆光』の公開から約一年。俳優・須藤蓮さんの長編デビュー作 となる新作『ABYSS アビス』が、10月20日から関西公開を控えている。 三島由紀夫などを扱う、純文学的な前作とは打って変わった今作のストーリー。一言でいうならば、今作には”呪い”という言葉があてはまるのではないだろうか。 まず初めに作品全体を通して印象的なものとして、”光の変化”を挙げたい。 ケイという男は、ギラギラとした人工のネオンライトに当てられながら、暴力にまみれた夜の街から抜け出せずにいた。だがしか

      • 映画『アアルト』アアルトを巡る小旅行inヘルシンキ

        アアルトという人のことをみなさん知っていますか?  こんにちは、映画チア部京都支部のきむらです。突然ですが、京都に住んでいた私は現在大学留学でフィンランドに来ています。今回はフィンランドを代表する人物のひとりにフォーカスを当てた記事となっています。  みなさんアアルトという名前を聞いたことがあるでしょうか。北欧の文化や家具が好きな方、また京都在住・訪れたことのある方は聞いたことがあるかもしれません。  アアルトことAlvar Aalto(アルバ・アアルト)は、フィンランド

        • <試写>映画『ABYSS アビス』 須藤蓮監督・主演最新作 目を背けたくなるほどに痛い恋

          京都支部の今村です! お久しぶりのnote更新、テーマは待ちに待った須藤蓮さんの新作映画『ABYSS アビス』です! 去年の夏ごろに出町座で前作の『逆光』を見て以来、今村が推しに推してるのが俳優・監督の須藤蓮さん。上映後パンフレットにサインをもらうため、ファミマへお金をおろしに走ったのが懐かしいです(笑)。 そんな須藤さんの新作『ABYSS アビス』が9月15日(京都では出町座にて10月20日)より公開されます! 前作の『逆光』は70年代の広島・尾道を舞台にした純文学的な

        映画チア部のおしゃべり会──『囚われの女』後編

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          映画チア部のおしゃべり会──『囚われの女』前編

          こんにちは、映画チア部 京都支部のMです。 暑い日々ですが、みなさま、いかがお過ごしでしょうか? 映画チア部では初めての企画、 映画を観たあとにチア部のメンバーで集まり、感想や、考えたことをシェアする「映画チア部のおしゃべり会」をひらきました。 今回のテーマとなる映画は、 シャンタル・アケルマン『囚われの女』(2000年)。 シャンタル・アケルマンは、1950年にベルギーに生まれ、18歳から、最後の作品(『No Home Movie』2015年)が完成するまでのほぼ50年

          映画チア部のおしゃべり会──『囚われの女』前編

          <試写>生田斗真主演 映画『渇水』 人生は渇くから、自分なりに水を与えなければならない    

          どうも京都支部の今村です! 今年も上半期が終わりかけ。早速暑くなってきてもはや夏という感じですね。 今回はそんな夏にぴったり、「水」が重要なテーマになる作品、『渇水』を紹介します。 ストーリー  日照りが続くある夏、市の水道局に勤める岩切俊作は、水道料金を滞納している家庭や店舗を訪ね、水道を停めて回る日々を送っていた。県内全域で給水制限が発令される中、岩切は二人きりで家に取り残された小学生の姉妹と出会う。蒸発した父、帰ってこない母。電気とガスはすでに停止していた。子供た

          <試写>生田斗真主演 映画『渇水』 人生は渇くから、自分なりに水を与えなければならない    

          <試写>映画『ヴィレッジ』   藤井道人監督が描く「村社会」

          こんにちは! 京都支部の今村です。  アカデミー賞など大きな賞レースも終わり、とりあえずひと段落かと思ったのも束の間、話題作が次々と公開されてあくせくしています(笑)。  今回は、そんな公開を控えた話題作から一つ、映画『ヴィレッジ』についてご紹介します!今回ありがたいことにオンライン試写のお話をいただき、皆さんより一足先に鑑賞させていただきました!ネタバレなしで自分が感じた今作の魅力などをお伝えできればなと思います。 映画『ヴィレッジ』とは  今作がスクリーンに映し出す

          <試写>映画『ヴィレッジ』   藤井道人監督が描く「村社会」

          生きづらさを感じる全ての人へ 映画「有り、触れた、未来」

           京都支部の今村です~ noteを書くようになって今回で3回目。これまでの2回は試写や映画祭などの取材レポがメインでしたが、今回は打って変わって、3月31日よりアップリンク京都にて公開となる映画「有り、触れた、未来」の紹介となります。  この映画を紹介することになったきっかけは、ある日偶然、僕のバイト先にプロデューサーの舞木ひと美さんがいらっしゃったことです。 映画の存在自体は足しげく通うアップリンクのメルマガなどで知っていた僕ですが、持ってきてくださったフライヤーで映画

          生きづらさを感じる全ての人へ 映画「有り、触れた、未来」

          今泉力哉監督インタビュー ──パフェが溶け合うまで

          取材:村田陽奈、植野さくら、島田芽依 編集・文:島田芽依 ─ 『街の上で』(2021)や、現在公開中の『窓辺にて』(2022)『ちひろさん』(2023)など、あらゆる作品を監督されている今泉力哉監督。今回、今泉監督と映画チア部京都支部のメンバー(むらた、さくら、めい)が、出町柳にある喫茶店、タナカコーヒーにてフルーツパフェを囲みながら、お話をさせていただきました。学生である私たちが知りたい、作品や制作、今泉監督の内側にせまること、パフェが溶け合うまでお届けします。 〜席に

          今泉力哉監督インタビュー ──パフェが溶け合うまで

          おおさかシネマフェスティバル2023

          京都支部の今村です!みなさんいかがお過ごしでしょうか。 今回は先日参加させていただいた「おおさかシネマフェスティバル」について、表彰式の様子を皆さんにお伝えします! おおさかシネマフェスティバル2023  3月5日に、大阪・堂島のホテルエルセラーン大阪にて「おおさかシネマフェスティバル2023」が開催されました。 1976年から40年以上の歴史を持ち、毎年定番となっている映画の祭典を今年も豪華ゲストが彩りました。  表彰式内では作品賞をはじめ、監督賞やワイルドバンチ賞と

          おおさかシネマフェスティバル2023

          「京都で時代劇を作れる贅沢さを......」映画『仕掛人・藤枝梅安』舞台挨拶に行ってきました

          みなさんこんにちは!映画チア部京都支部の今村です 早いことに2023年も1月が終わり2月を迎えていますね! 毎年この時期映画界は賞レースで賑わい、注目作の公開も多いですから、皆さん素敵な映画ライフを過ごせていると思います。 久しぶりの更新となる今回は、先日公開された映画『仕掛人・藤枝梅安』についてです!ご縁があり舞台挨拶にも呼んでいただきましたので、その内容も併せて皆さんにお伝えします。 ・日本から世界へ 新しい時代劇 今回紹介する『仕掛人・藤枝梅安』の原作となるのは

          「京都で時代劇を作れる贅沢さを......」映画『仕掛人・藤枝梅安』舞台挨拶に行ってきました

          PFFアワード2021

          ピアフィルムフェスティバル2021が京都で開催されました。その上映に参加したので、見た作品のレビューを公開します。ぜひ、ご覧下さい! 母性の目覚め 中学校への登校中、突然"母性"に目覚めた私。結婚や妊娠、子育て、様々な年代において私につきまとう母性をめぐる言説。母性、そして親になることとは?5分間のポップなアニメーションで様々な思考が駆け巡る。 突然の母性の目覚めを体験した主人公の中を巡るぐるぐるがはっきりと伝わる映像作品だった。私は最近、急にハタチを祝われ、急に大人にな

          シネマツーリング 「君は永遠にそいつらより若い」

          原作/津村記久子、脚本・監督/吉野竜平「君は永遠にそいつらより若い」のシネマツーリングを開催しました。シネマツーリングは久しぶりの開催でしたが、3人の方に参加していただき、チア部を含めた5人で行いました。次回の参加を考えている方や、今回の参加を迷っていた方などぜひレポをご覧ください!出町座では現在公開中なので、映画もぜひご覧ください。 この映画を若い人がもっとたくさん見るべきという意見がたくさん出た。それには、 「実際に起こっているということを意識させられ、考えさせる」

          シネマツーリング 「君は永遠にそいつらより若い」

          『僕とオトウト』鑑賞レビュー@京都みなみ会館

          こんにちは!映画チア部京都支部のむらたです🐈 すっかり日も落ちるのが早くなって、寒くなってきましたね〜!私は冬が好きなので嬉しいです☺︎ 11月10日(水)に京都みなみ会館で上映している、髙木佑透監督『僕とオトウト』を鑑賞してきました〜! この作品は神戸・元町映画館を拠点とする映像制作集団「元町プロダクション」で制作され、京都大学大学院人間・環境学研究科共生人間学専攻の修士課程で発達心理学と障害学を学ぶ髙木監督が重度の知的障害をもつ弟・壮真にカメラを向けたドキュメンタリ

          『僕とオトウト』鑑賞レビュー@京都みなみ会館

          劇薬(『台風クラブ』鑑賞記録)

          プール 若い肢体 とりとめのないダンス 台風 性欲(のようなもの) 焦燥感 若さ 潔癖 死  先日までアップリンク京都にて上映されていた、相米慎二監督作『台風クラブ』を、京都映画チア部のみんなで観に行きました。  が、これがとんでもなく。  エンドロールが流れ、劇場の明かりがついたとき、「凄い……」しか言えなくなってました。観る劇薬。  繰り広げられるのは、何もまとわない、人間の本能むき出しの中学生たちの姿。やわらかな創作物に慣れ切っていた頭をガツンと殴られた気持ち。芸術と

          劇薬(『台風クラブ』鑑賞記録)

          2021.10.24大阪支部企画『親密さ』上映会@シネ・ヌーヴォ〈レポート〉

          お久しぶりです。映画チア部京都支部のむらたです!前回の更新の時にはまだまだ半袖で過ごせていたのにすっかり肌寒くなってきましたね…!私はもうヒートテックを着込み始めました。 今回は10月24日に大阪・九条にあるミニシアターシネ・ヌーヴォで行われた、濱口竜介監督『親密さ』(2012)の上映会のレポート(感想!?)をお届けいたします〜 この上映会は映画チア部大阪支部の方々が企画したもので、本編上映後には主演の平野鈴さんと大阪支部タマさんによるトークショーもあり、昼下がりから夜に

          2021.10.24大阪支部企画『親密さ』上映会@シネ・ヌーヴォ〈レポート〉