おばあちゃんの知恵袋 問題編2のヒント

光太郎は紙を見つめて考え込んでいる。
その紙に書いてあるのは数字の羅列だ。

41 41 21 42 5 24 1 8

「問題は、これらの数字が何を表しているのかっていうことだよな」
青一(せいいち)が言った。しかし言っている内容があたりまえすぎて、光太郎は何も答える気になれなかった。
「金庫を開ける番号じゃないのか?」
光太郎の問いに、青一は首を横に振った。
「そんなもの、ここにはねえよ。金持ちじゃあるまいし」
まあそうだろう。いや、日高家の経済水準がどうこうということではなく、もし金庫の番号なら、とっくに試しているはずである。
だとすると、考えられることがある。
「なあ青一。これらの数字は、文字を表しているんじゃないか」
「えっ、なんで?」
「最も大きい数で42だ。50以内に収まっている。そして日本語には50音というのがある」
「なるほど! 数字でひらがなを表してるわけだ!」
あるいはカタカナかもしれないが、それは些細なことだ。
青一が「ら、ら、な、り」などと呪文のようなものを口にし始めたときには、光太郎には答えがわかっていた。

(つづく)

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