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眠れない夜は合成音声ソフトウェアがここにいる(詩)+押井守は生きている(エッセイ)

※音が出ます

不安で眠れない。
不安で眠れない夜は、合成音声ソフトウェアたちの声に耳を澄ませるといい。それは、いい。
それは……とても、望まれている。
 
ソフトウェアたちは歌っている。男の声で、女の声で……誰でもない声で、誰でもおなじだと、いいつづけている。わたしたちはここにいる。
 
ソフトウェアたちはかたる。男の声で、女の声で……誰でもない声で、誰でもおなじだと、いいつづけている。わたしたちはここにいる。
 
ソフトウェアたちはわらう。男の声で、女の声で……誰でもない声で、誰でもおなじだと、いいつづけている。わたしたちはここにいる。
 
ソフトウェアたちは説明する。男の声で、女の声で……誰でもない声で、誰でもおなじだと、いいつづけている。わたしたちはここにいる。
 
ソフトウェアたちは望む。男の声で、女の声で……誰でもない声で、誰でもおなじだと、いいつづけている。わたしたちはここにいる。
 
ここにいる、わたしたちは、望まれている。それは、いい。
いい、それは、とてもいい。とても、
とても、望まれている。



わたしはオタクです。
I am a Japanese animation daisuki ningen.

どんなオタクかというと、押井守とかわいいキャラクターがいればもうそれで人生十分満足なのである。
押井守の映画はとても高尚と思われる面があるが、あれで実は俗な部分があって、その表裏一体なところが好きだ。といいつつ、ペダンチックなセリフの応酬や、「初見でそんなに複雑なストーリー追い切れるか!」って言いたくなるプロットも大好きだ。
かわいいキャラクターはもうかわいいから大好きだ。べつに男の子でも女の子でもなんでもかまわない。かわいければいい。そういうかわいいキャラクターがわいわいぬるぬる動いているアニメーションを見るだけでもう幸せである。日本に生まれてよかった。日本には四季があり、なぜか日本風土に倣うかたちで、アニメーションも四季それぞれに1クール(13話)ごと放送してくれる。毎クールごとに1個は良作のアニメーションがあって、とても作画に力が入っていたり、声優さんが頑張っていたりして、いい(これはたぶん、私が深夜アニメ不毛地帯である静岡に育ったからだと思う。そんな私に神様が四季折々の恵みの雨を降らせてくださっているのである。感謝)。

望むべくは、押井守のような高尚さをもったかわいいキャラクターたちのアニメーションである。かわいくてぬるぬる動くし超かわいい声のキャラクターが、押井守ばりの引用だらけのセリフでハードボイルドに活躍する(というかなにやってんのかぜんぜん追い切れない)アニメーションがあったら、一生見続けると思う。

押井守の最近のいちばん大きい仕事といえば、もちろんルパン三世 PART6である。押井守は2話分脚本で関わっているが、なかでも第10話「ダーウィンの鳥」は一押しである。

もしもあなたがルパン三世を「古くてださい」「おじさんの見るもの」「時代遅れ」だと思っているのであれば、まさしくこれを見るべきである。前後の話とは繋がっていないので、単話で視聴して大丈夫だ。

これは1ミリのネタバレも許されない話なので、これ以上は語らないが、ひとつだけ言いたい。この「ダーウィンの鳥」はルパン三世も、そして押井守も死んでいないことを教えてくれる。





あーーーーーーーでもなんであっちの押井守の新作アニメはああなっちゃったのかなあ押井守の悪いところがぜんぶでてるよなあでもまああのノリが好きな人もいるんだろうけどさーーーー。

おやすみなさい。

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