見出し画像

流行を身に纏うことがオシャレではない

アパレル業界に長くいると、「トレンド」というキーワードを聞かない日がないほど、良く耳にする言葉の一つです。

アパレル業界人は基本的にミーハーなので、その時代のトレンドに大きく左右されます。

ひと昔前までは、雑誌やテレビなどのマスメディアが発信する情報しか、ファッショントレンドの情報を得る方法がなかったので、

「雑誌掲載商品」

「〇〇(タレントや著名人)着用商品」

等といった言葉が、そのアイテムの売上に大きく貢献する、最大の宣伝文句だった時代がありました。


もうすぐトレンドは消滅する

しかし、昨今はマスメディア以外にも、インターネットの普及により、SNSが発達し、個人が情報を発信できる時代になりました。

それに伴い、マスメディアの発信力は低下して行き、大きなトレンドが生まれにくい時代になったと言えます。


つまり、これからの時代は「トレンドは消滅していく」方向に向かいます。

もっと細かくいうと、小さなトレンドは必然的に生まれるかもしれませんが、90年代のエアマックスブームやアムラー、ヴィンテージデニムブームに、キムタク着用アウターといった、アパレル業界やマスメディアが作り出したとも言える、ビッグトレンドは一切生まれないということです。


個人の発信が世界に影響を与える

その中で、個人が発信できる情報手段の一つの「Instagram」で世界中から、「オシャレ」と人気の日本人夫婦をご紹介します。

https://www.buzzfeed.com/jp/eimiyamamitsu/bon-pon-instagram-photos?bffbjapan&utm_term=.blkDngMa2#.jbz06K987

カワイイ夫婦コーデを着こなしているのは、bonさんとponさん(@bonpon511)。結婚37年目を迎える、60代の夫婦です。

Instagramに投稿したところ、世界中から「かわいすぎる」「オシャレ」「素敵なご夫婦」とコメントがたくさん寄せられ、憧れのカップルとなっています。

完全なペアルックではないものの、どこか一部をおろそいにしているところが、オシャレで、まとまりあるコーディネートになっています。


ポイントは、このご夫婦が「トレンド」を意識したアイテムを身にまとっているか?というところです。

自分の好きな色、似合うアイテムをしっかりとご自身で理解され、何よりファッションを楽しんでいる様子が見えるのが、共感を得ているポイントではないでしょうか。


少し前の時代なら、このような60代の夫婦が、世界中から「オシャレ」と称賛されることはなかったでしょう。

そして、トレンド思考が高かった時代ならば、このようなコーディネートが「オシャレ」として認識されなかったかもしれません。


もはや「オシャレ=トレンドアイテムを身に纏う」という図式は全く成り立たなくなりました。


やはり、

「その人のパーソナルな部分がにじみ出るファッション」
「その人の生活感が溢れたファッション」
「自分が好きな要素」が感じられるファッションは格好良い。

のです。


最後までお読み頂きありがとうございました!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?