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【ストリート】

 大分の駅前でスケボーの体験レッスン大会イベントやってるかやってたらしく、泊まっているホテルにもスケボーキッズがわんさかいるんだけど、なかなか寝付けなくてホテルのまわりをプラっと歩いていたら、広場みたいな公園未満みたいなとこでキッズたちが夜中にガチガチ練習してんのね。
 ベンチとか段差使って見事にメイクしたりしてて、小学生すげぇなと眺めてたんだけど、なんせホテルの近くなもんだから、きっとうるさいとかなんとか苦情きそうだなと、そんなことも考えていた。
 親はまぁそばで親同士談笑したりしてて、そういう空気好きなんだけど、人によっちゃ嫌だろね、パークとかそういう定められた場所で練習しろとか、夜中に練習するなとかそんな意見もそりゃあるだろう。

 ストリートでピザアクロバットとかフリースタイルバスケとかの練習したりパフォーマンスしたりしてたこともあったから、酔っ払いに絡まれたり、警察に職質されたり、まぁ色んな経験したんだけど、そういう経験もしたから練習する環境を整えてそこでやらせろって意見ももちろん分かるし理解もできる。
 ダンスやラップや弾き語りもそうだけど、興味ない人たちにとっては邪魔だったり騒音でしかないからね。

 けど、まぁ、整えたらとたんにそりゃストリートじゃなくなるんだよね。なんかこれ説明するのもなんだけど、ストリートダンス教室とかラップ教室とか、そういうレッスン環境も整ってきてるからあれなんだけど、そういうの否定する気はさらさらないんだけど、整えたらそりゃストリートじゃなくなるって気持ちもそれはそれで共感できる部分があるって意味ね。

 ストリート文化ってのはありゃなんなんだろね。ロックンロールとかヒップホップも同じニュアンスのアレがあると思うけど、例えばそうだな、レッスン料払ってレッスンに行く金のない奴らが公園で練習して高みを目指すみたいな、そういうなんだろ、ストリートサッカー上がりがチャンピオンズリーグで伝説のゴール決めるみたいな、そういうストーリーも好きなんだよね、そりゃ憎きジズーの話だったりもするけど。

 もちろん安心安全なレッスン環境を子どもたちに提供してそこで学ばたいってのは自分も親だからよく分かる。けど、そこでは生まれない、育まれない何かがストリートにあるってのも同時に理解してんだ。

 相容れないものなのか、それとも単に違う要素みたいなもんなのか、それはちょっと説明できないし漠然と感覚でしか理解してもいないけど、ストリートの文化ってのは、コントロールできない時代のうねりみたいなもんなのかもしれない。

 そんな感じ。

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