このマガジンは 起業した経営者あるいは独立したフリーランサーの「一年目」にフォーカスしたインタビューメディアです。
「起業しようかな・・・」「独立したけど不安だ・・・」と、これからの働き方に不安を感じる人は、実際の経営者やフリーランサーがどのような考えや気持ちで独立したか、苦労したことは何か、独立する前にした方がよかったこと、等々参考にしてください。
このマガジンが、これから起業・独立を考えている方や独立したばかりで不安が多い方の励みになることを心から祈ってます。

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クリーン & オアシス　propre(プロープル)

大谷 真吾

この話のポイント
・独立したキッカケは将来の不安から
・独立時は小資本で始められるスモールビジネスを意識
・目的が独立
・１年目の売上は奇跡的？

ー本日は宜しくお願いいたします。まず、大谷さんの簡単な経歴を教えていただけますか。

元々は料理人なので、調理系の専門学校卒業後は都内のレストランでシェフをしておりました。10年以上シェフとして働いたので最終的には料理長まで上りましたが、将来性に不安を感じて退職し、今は全く畑違いのエアコンクリーニングと風呂釜洗浄の仕事をしております。2019年7月で５年目を迎えるところです。

ーシェフから今のお仕事だと相当なキャリアチェンジですが、そのキッカケは将来に対する不安からだったんですか？

ご存知かと思いますが、飲食業って色々大変な業界なんですよ（笑）営業時間外でも仕込みや片付けなどをしますので、時給が相当低くなります。多分、当時は最低賃金を下回っていたんじゃないかな？（笑）
一方で昔から独立志向はありましたので、小資本で始められるビジネスを探しておりました。実は当時考えていた仕事の中には墓石洗浄とかも候補にあったんですよ（笑）あくまでも目的が独立でしたので、いろいろとご縁をいただき今のビジネスをやらせて頂いております。なので、何も考えずキャリアチェンジしたことになりますかね（笑）

ー現在の業務内容を教えてください。

個人及び業務用エアコンの分解洗浄とお風呂の追い焚き配管の特殊洗浄を専門に行なっております。夏場の多いときはエアコンクリーニングで１ヶ月100件超の実績がございます。現在、くらしのマーケットと言うハウスクリーニング系のポータルサイトに登録しておりますが、お陰様で顧客満足度No.1になりました。

ー独立した１年目の苦労話などはございますか？

今覚えば奇跡と言うのが感想です。エアコンクリーニングと平行して風呂釜洗浄もやっておりましたが、最初の3ヶ月は仕事がゼロでした（笑）。
そんな時にくらしのマーケットのことを教えていただき、当時は切羽詰まっていたので、何でもいいからやろうと思って登録したんですよ。
そしたら登録して１日でエアコンクリーニングの仕事依頼がきたんです（笑）これは本当に偶然だったんですが、たまたま７月に登録したことが功を奏しました。エアコンクリーニングの依頼って当然夏場に集中しますが、その時期のクリーニング業者は既に予約で埋まっているので、すぐに自宅やお店のクリーニング依頼をしたくても業者が見つからないんです。一方で登録したばかりの私は空いておりまして・・・（笑）その偶然のタイミングと、さらに最初は料金も控えめに設定していたので、結果的に安くて空いている業者が私だけとなり当時は入れ喰いのように仕事が舞い込んできました（笑）さらにビジネスモデルがBtoCなので取りっぱぐれることがなく、当時は家の中に現金の札束が置いてありましたね（笑）

ー凄いですね！！！そうなると一年目から苦労知らずでしたか？

反対に経験期間が短いので技術力が足りず、クレームが多かったです。今思い返しても申し訳ない気持ちになりますし、お客様に恵まれた部分も多いです。今ではお客様に育てていただいたと感謝しています。
独立当初は技術不足から料金も控えめに設定しておりましたが、技術力が身につくと自分に自信も出てくるので、徐々に料金を上げることができるようになりました。勿論苦労はしておりますが、お金周りの苦労はなかったと思います。旅行なども行っていましたし。

ー大谷さんの営業方法を教えてもらえますか。

これといった営業はしておりませんが、最初は料金を低くして実績を出し、そこから継続的にお仕事をいただいたくことが多いです。後は同業のエアコンクリーニング会社からの紹介ですかね。

ー１年目の売上って聞いてもいいですか？

１年目は1,000万円もなかったですよ。ただ時期にもよりますが、多い月で80万円くらい売り上げていましたね。今では1,000万円を超えるようになりましたし、それこそ法人化を考えております。
これは面白いんですが、手残りで考えると１年目が一番多かったです（笑）理由は１年目がバイクで移動し機材も今ほど揃えていなかったですが、今ではより多くの機材を揃えたり、マイカーもあるのでガソリン代や駐車場代もかかるようになりました。あと外注が増えたからですね。

ー将来に対する不安なことはありますか？

やはり身体を壊さないことですね。健康が生活と売上に直結するので、身体を壊さないかが不安です。法人化は節税対策として考えている一方、人を雇って規模を拡大させたい思いもあります。

ー大谷さんにとって起業や独立は他の人にオススメですか？

したい人がすればいいと思います。私自身、独立したことに後悔はないので現状の満足度は100点と言えますが、独立には向き不向きもあります。
特段自分が向いているとも思いませんが、私は独立したいと思っていたので独立しただけです。したがって、勧めるようなものではありませんが、知人が独立するって言ったら止めることもしませんね。

ー今後の目標はありますか？

今の売上はどちらかと言うと自分が狩る狩猟型ですが、安定的に収入が見込める農耕型に収益モデルを変えることですね。狩猟型では身体を壊すとそこで終わりますが、農耕型であれば身体を壊しても安定した収入が入るようになりますからね。

ー最後に独立したけど悩んでいる人へ向けたメッセージがあれば、お願いします。

自分が携わってきた人との関係は大切にした方がいいと思います。私自身、シェフ時代の繋がりで仕事は発生しておりませんが、飲食店には必ずエアコンがあります。今の仕事内容でその人達と繋がっていれば、今以上の売上が見込めましたが、私はその人達との人間関係を切ってしまいました。無理して人から好かれる必要はありませんが、嫌われる必要もないので、人間関係を大切にすることは後々の自分に影響を与えると思います。

ー本日は有難うございました。

クリーン & オアシス　propre(プロープル)
大谷 真吾
１９７８年１月　三重県出身
座右の銘：頭で考えず、感覚で動け

感想
独立に向けた準備をすることなく、見切り発車で今のお仕事をスタートさせたことが自分と似ており、勝手に親近感を抱いてしまいました。一年目の売上は奇跡的だったと仰っていましたが、色々と行動されたことが運を引き寄せているのではないのでしょうか。
エアコンクリーニングをして欲しい人がいたら、是非大谷さんまで。
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