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役にたつ言葉たたない言葉/自分の曲を歌え

誰が試しても、何度試してもだいたい同じ結果になるものごとなら、それには他人のアドバイスが役に立つ。

しかし、いろいろな条件でランダムに結果が変わってしまうものごとであれば、他人の真似をしてもその通りにならない。

そこらへんを勘違いしていた。

自己啓発本が役に立たたない

シンプルな生き方、とかミニマリズムとか、あとメンタルタフネスだったかな、より豊かに柔軟に生きるヒントが欲しくて、そういった本をたくさん読んだ。

いまもそういったアドバイスをする人のYouTubeを観ている。深く睡眠するコツを特集したテレビ番組も録画した。

いろいろと研究したことを試したのに、自分の暮らしがシンプルにならないし、心がタフにならない。睡眠の質もたいして上がらなかった。

どうしてだろう。

繰り返しとデータベース

たとえばあなたがバスケットボールをやっていて、きれいにシュートを入れたいとする。

その場合は、きれいにシュートを打てる人とまったく同じ動きをすれば、かんたんにシュートが入る。と思うかもしれない。

しかし実は、お手本のシューターと自分の手足の長さが違ったり、ジャンプ力が違ったりして、少しずつズレが生じるのだ。手書きの字が人によってちょっとずつ違うことと似ている。

それでもスポーツならまあだいたい同じ動きをすればだいたい同じ結果になるけれど、これが人生とか将来の目標とかいうテーマになってくると、なかなかうまくいかない。

これだ!という決定的な型が確立されていないからだ。

自分の曲を歌え

というわけで、私は自分の、たとえば睡眠時間というテーマなら、どのくらいの長さで、どういう作業を経て寝たらコンディションがよくなるのかを毎日メモるようにした。

私は33歳なので、ネットでは「約7時間」寝たらいいらしいが、いざメモを取りつづけてみるとどうも8時間は寝ないとコンディションがよくならなかった。

同じように、お金のコントロールや人間関係の切り抜け方なんかについても、他人から学んだことと自分が思うことの中間くらいを実践してみたらうまくいった。


ようするにビートルズの曲をまったく同じように歌ったからって自分がロックスターになれるわけではないのだ。

他人の曲と似ていても、似ていなくても、自分の曲を歌うしかない。

それでスターになれないとしても。