詩148「紙で切った」

「紙で切った」

血も出ない指先の傷口は
確かにぱっくり薄く切れていた
景色が変わった違和感のような些細な痛みから
やがて来訪する刺激に覚えが始まる
涙も出ない心の無慈悲さは体との蟠り



Masanao Kata©️ 2023
Anywhere Zero Publication©️ 2023

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