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世界遺産マイスターのくろさんに聞く、出会いと挑戦の連続から得たもの

今回はくろさんに旅の原点ともなる中国への旅で感じたことや世界遺産との出会い、そして旅や海外移住への想いから今後の展望までを語っていただきました。くろさんが前向きに自分の道をしっかりと歩ける理由を深堀りしていきます。

くろさんプロフィール

神奈川県川崎市出身。世界遺産検定マイスター資格保持者。2009年に訪れた中国・天津でのサッカー観戦がきっかけで旅に魅了され、旅行系の専門学校へ進学後、旅行会社へ就職。その後、2017年に世界一周の旅で7大陸を制覇し、2019年にカナダへのワーホリも経験。2023年4月、TABIPPO主催のPOOLOJOB1期生として加入。川崎フロンターレのサポーター。
Twitter:https://twitter.com/kuro0821

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その他の活動実績:https://lit.link/kuro0821

旅との出会い

―中国へのサッカー観戦が旅の原点になったとのことですが、どういったところにおもしろさを感じたのでしょうか。

天津の空港に着いた時に周りから聞こえてくる言葉が分からないことや、街を散策しても日本では見たことのないような漢字がたくさんあり、そういうのがおもしろいと思ったんです。売店は辛うじて水やコーラを売っているような簡素なもので、トイレは便器すらありませんでした。サッカースタジアムでは中国の公安が一席ごとに日本人サポーターの周りを囲んでるんです。日本では考えられないような光景がとても刺激的でした。旅行系の専門学校に通ったのも、中国で海外のおもしろさを知り、「旅行を仕事にできたらいいな」と思ったことがきっかけでした。

―お話を伺うと、少し怖い気がしてしまいますが、なぜそれをおもしろいと感じたのでしょうか。

当時はフリーターで、これと言ってやりたいこともなく、川崎フロンターレの試合がメインの予定で、その隙間時間にバイトしているような生活だったんです。行かなかった試合が1試合というくらい生活の軸がフロンターレにありました。シーズンオフにはバイトしかしていませんでした。そこでお金を貯めて、またシーズンが始まったら遠征して。「いろんなところに旅行に行っていいね」とよく言われていましたが、高校生が部活の遠征をしているような感じだったので、空港や駅からスタジアムへ行き、試合をみて、銭湯で一息ついて帰ってくる。観光もしてないし、ご当地のものも食べていませんでした。生活に刺激がなかったんでしょうね。そんななか、中国で受けた刺激がプラスに働いたんだと思います。もしかしたら普通に大学に進学して学生生活を送っていたら感じない刺激だったかもしれません。

旅への挑戦

―その後、世界一周やカナダへワーホリに行かれていますが、その時のお話を聞かせてください。

世界一周は2017年からちょうど1年くらい行っていました。少し長旅に飽きてきた時期だったので、いろんなところを転々とするよりも1カ所にいたいという思いがでてきて、カナダへワーホリに行くことを決めました。カナダには2019年4月から2020年4月までの約1年間、滞在していました。最初はトロントにいて、その後イエローナイフの旅行会社で働いていました。日本での経験を活かし、現場で即戦力として雇ってもらえました。次はどこの国に行こうかと考えていた矢先に新型コロナウイルスが広まり始め、渋々日本に帰ってきました。日本でまた旅行会社で働くことは現時点では考えていませんが、どこか他の国の旅行会社で働くというのはあり得ると思います。ツアーを組むことや、現地の魅力を発信することも含めて、旅行には関わり続けたいと思っています。

―世界一周へは一人で行かれたのでしょうか。

基本的に一人でした。長く旅をしていると、気分が乗らない日もあるので、今日は一日だらだらして過ごそうという日が作れたり、明日どこ行こうかなと考えたり、その日暮らしみたいなところで一人旅があっています。旅の途中で気があう人と出会ったら一緒にまわったりすることもあります。自分からも話しかけにはいきますが、受け身のタイプなので、本当は話しかけてもらえるとありがたいです。だからこそ、ゲストハウスでは極力共有スペースにいたり、ドミトリーを使ったりしていました。

―一人旅だとトラブルに遭遇した際など、大変なこともたくさんあったと思いますがどう乗り越えてきたのでしょうか。

トラブルにあった際は口角をあげることを意識しています。それにいたった経緯は、専門学校の先生から「トラブルにあったときは笑いましょう」と教えられたことにあります。トラブルでくよくよしても良いことはないから、いっそのこと笑って楽しみましょうねというお話をされました。実際、僕はカナダのトロントでスリにあってスマホを盗まれてしまったのですが、口角をあげたらブログのネタができたと思えて一気に気が楽になりました。

世界遺産との出会い

―くろさんといえば世界遺産の印象も強いですが、世界遺産との出会いはどのようなものだったのでしょうか。

専門学校で世界遺産検定の授業をしていた先生の授業がとてもおもしろくて興味をもったのが始まりです。ユーモアにあふれて、トークショーみたいなのに内容はしっかりしていました。僕は熱しやすく冷めやすいタイプなので、世界遺産おもしろいなと思い始め、気づいたらマイスター資格までとっていました。始まりは先生だったけど、中国でみた万里の長城にも心を動かされているので、好きと好きがかけ算された感じがあります。先生みたいに世界遺産をもっと発信していきたいし、最近は世界遺産の維持問題などにも興味があるので、NPOなどで活動もしてみたいと思っています。
僕の予想では来年、佐渡島が世界遺産になると思っています。そしたら、日本はまた世界遺産フィーバーがくると思うので、ブームに乗っかって発信をしていきたいです。もし他の人と差別化できるとしたら、旅行商品の売り方を知っているところだと思うので、旅行会社とタイアップした記事が書ければいいなと考えています。

POOLOJOBとの出会い

―くろさんはSNSを強化したいとおっしゃっていましたが、スクールは他にもたくさんあるなか、なぜPOOLOJOOBを選んだのでしょうか。

実は、他のイベントでTABIPPOとはずっと関わっていたし、TABIPPO主催のイベントなどにも参加しているので、TABIPPOのことはずっと知っていたし、POOLOにも興味があったんです。でもPOOLOJOBがリリースされて、自分が目指す姿により近いものがあると感じたので、POOLOJOBを選びました。僕が掲げる理想とPOOLOJOBが掲げる理想が一致した感じがあります。POOLOJOBは一期ですが、TABIPPOがやるということに信頼がありました。僕は前例がないところに飛び込んでいくタイプではありません。でも、知っている人が関わっている会社だったので、安心感はありました。そういった信用とか信頼の部分がなかったら、様子をみていたかもしれません。

―実際にPOOLOJOBで学んでみていかがでしょうか。

きちんと期日を守って提出するということが大事だと思っていたので、「完璧よりも完成を目指す」というところに重点をおいていました。しかし、講義を受けて、もう1回ブラッシュアップしていかないといけないと思っています。POOLOJOBで講義を受けたり、課題をやっていくなかで気持ちの変化はありましたが、熱量に変化はありません。

―くろさんは小さなきっかけや、人との出会いを大切にできる人だと感じるのですが、原体験となるようなことがあったのでしょうか。

何事もまずはやってみようというチャレンジ精神があったのと、それを受け入れてくれる親がいたことでしょうか。自分でやりたいと決めたことを、ちゃんとできる環境にいました。それこそ、高校も大体の人は普通科を選ぶなか、僕は情報工学科にいっているんです。それも入学してから、「なんか違うな」と思ってそっちの道には進まなかったんです。大学生や社会人がとるような資格も高校生でとっていて、「そこまで結果出してるのになんで?」って言われることもありましたが、人生で無駄なことはないと思っています。
例えば、旅行会社で働いていた時にシステム担当になりましたが、システム会社とのやりとりのなかで「どこまでできるのか」が感覚でわかったのでスムーズにやりとりがすすみました。やってきたことはどんな形でもなにかしらで活きてくるから、全く役に立たないものはないと思っています。
それと、友達は大切にしています。僕は広く浅くより狭く深くのタイプの人間です。いつどこで縁がつながるかわからないからそういうところは大事にしていきたいです。

これからの挑戦

―将来はフリーランスを目指しているとのことですが、具体的なプランなどはあるのでしょうか。

僕は海外に住みたいという想いが強いのですが、簡単に仕事を得られるとは思っていません。でも、オンラインで5万でも稼げる力があれば、「とりあえず行っちゃえばいい」というパワープレイがとれるかもしれないと思っています。なんのつてもないまま海外に行くのは勇気がいりますからね。そのために文章の質をあげることと、SNSでの発信を頑張っています。そして、旅行ブログで生活できるくらいの収益化を目指しています。
旅行ブログを再強化し、安定して少しでもプラスになればと思っています。

最後に

ご家族の理解や、気の合う友人と過ごしてきた環境がおおらかでのびのびとしたくろさんを育ててきたのだと感じました。また、くろさんはご自身でも「熱しやすく冷めやすい性格で鉄のようだ」とおっしゃっていました。熱いうちに打った鉄が様々な形に変化してきたように、これからどんな形になっていくのか楽しみです。その豊かな感情や興味の変化を活かして、新たな挑戦をしていくくろさんの今後に期待しています。


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