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過去の自分の選択:自分を知るためのヒントの宝庫 ※アートシンキング/尾和恵美加について

『置かれた場所で咲きなさい』という本が、ずっと売れている。内容は知らないが、このタイトルに関して、一部共感する部分がある。世の中には自分で選択をできない環境にある方もいるので一概には言えないが、一見「他力」に思えるようなことでも、その場所を選択しているのは「自分」である場合が多いと思う。それが直感で選択したものであっても、同じことだ。その場を逃げ出したくなった時には、「自分がなぜここを選んだか」に、ヒントがあるのではないかと思う。


オリジンベースド・アートシンキングとは?

同居人でCift家族の尾和恵美加が、「アートシンキング」という思考メソッド/在り方を確立し、世の中に広めている。(この記事のトップ画像は、彼女のもの!)正確には、彼女が確立したのは「オリジンベースド・アートシンキング」というものらしい。彼女とはかれこれ半年以上生活しているが、最近やっと彼女の言っていることが分かってきた。最初に聞いたころは、ブルドーザーばりのスピードと勢いで謎の言葉を並べて説明されていたので、ちょっとよくわからなかった。が、最近腑に落ち、日本のムードが変わるきっかけになるのではないかと可能性を感じているので、少し書いてみたいと思う。

「ロジカルシンキング」や「デザインシンキング」という言葉はだいぶ浸透してきた。「ロジカルシンキング」は、ゴールから逆算し「今何が必要か?」を考え計画していくような思考法であり、「デザインシンキング」は、現場を「観察」することで、本質的な「課題」を抽出し、解決のためのアイディアを広げ形にしていく。まぁ、ざっくりいうとこんな感じだと思う。私が就職活動をしていた8年前くらいは、「ロジカルシンキング」が主流だったが、今は段々と、「デザインシンキング」が主流になりつつあると思う。

では、「アートシンキング」は?というと、「自分の中にある本質的な価値観をベースに何かを生み出す思考法/在り方」だと思う。恵美加は、”自分のオリジンを起点とし、誰でも芸術家のように独創的でインスピレーションを与えるものを生み出せる思考のフレームワーク” と、定義している。

どれが正しく、どれが間違っているということでは決してない。場面によって、さまざまな思考法を使うのが良いと思う。ただ、「不確実な現代社会の中でゴールなんて決められない」ことや、「課題は、変わるものである」ということは、良くも悪くも事実らしく、いよいよ「アートシンキング」は時代に合ってきているのではないかと感じている。

この「在り方」を身に着けてから生まれる事業・ビジネス・プロジェクト・アイディアは、「思想的」だと私は感じる。だから、時代と共に社会課題が変わっても、当人がパッションを持ち続けることができ、結果生き残っていくのだと思う。


理念もミッションも無視した新規事業は、ありえない

フリーランスや会社経営者がアートシンキング的に事業をつくるのは話がシンプルかもしれない。自分のオリジンをたどり、ゼロから新規事業を作ればよい。難しいのは、大企業でいきなり新規事業を任された!というようなシチュエーションの方だ。

私は仕事柄、多くの大企業のサラリーマンの方々と話をする機会が多いが、「ミッションも理念も無視してなんでもいいからお金を稼げる事業をつくれ!ただし、SDGSも意識すること」とだけ会社に言われ、右往左往している方に本当によく出会う。

私が思うのは、大企業で新規事業を考える人は、「なんでもいい」と言われても、会社の「理念」や「ミッション」だけは、取っ払わない方が良いということだ。なぜならそこには、その人自身の「パッション」や「価値観」が詰まっている可能性が高いからだ。やるからには、自分がエネルギーを注ぎたいと感じることの方がいい。


自分が選んだ「環境」と「自分」の重なり

アートシンキングのワークショップでやったシンプルなワークに、私ははっとさせられた。自分が所属する会社の「理念」や「ミッション」を改めて読み(調べてもOK)、それと重なる自分の「行動エピソード」を絵で表現する、というワークだ。それを見せながらグループでシェアする時間は、なんともジンワリきた…。重なっているもの、あるじゃないか。。と。

会社が大きければ大きいほど、「業務内容」が目的になってしまうことが多々ある。自分も、大企業で勤めていた時はそうだったと思う。でも入社するときは、多くの方が、「理念」や「ミッション」に共感して入っているのではないだろうか?

もちろん、前提は「その人がその人らしく存在している状態がベスト」なので、本当に合っていなかったり別のことにエネルギーを注ぎたくなった場合、会社を辞めることに関しては、全く問題がないと考えている。ただ、自分の選択にはヒントが「一度、立ち返ってみない?」と、言いたい。


私の場合...社会にとって水のような存在であること

私は、上のワークショップを、前職の「サントリー」× 自分でやってみた。サントリーの「約束」は下記の通り。

「水と生きる」は、わたしたちサントリーグループがお客様はもちろんのこと、地域社会や自然環境と交わす約束の言葉です。ウイスキーやビール、ワイン、清涼飲料や健康食品など、お客様に水と自然の恵みをお届けする企業として、地球にとって貴重な水を守り、水を育む環境を守っていくこと。水があらゆる生き物の渇きを癒すように、社会に潤いを与える企業であり続けること。そして、水のように柔軟に常に新しいテーマに挑戦し、新たな価値を創造していくこと。これら3つの約束の中に、わたしたちの使命や志、価値観を凝縮し、世の中と広く共有していきます。

私は、この「約束」に共感し、この会社に入社した。自分も、社会にとっての水のような存在でありたかった。今でも、気持ちは全く変わっていない。むしろ今目指している在り方は、まさにこれだ。

退職に関しての悔いはもちろんないが、在籍中に、この「約束」にしっかりと立ち返ることができていたら、自分の人生は変わっていたかもしれない。チームや組織が水のようにあれていなかったときに、変化を起こす勇気を持てていたかもしれない。担当していた業務にも、もっとオーナーシップを持てていたかもしれない。


そんなことに気付かせてくれた恵美加には大感謝だし、おそらく死ぬほどあるであろう「なんでこの会社に入ったか忘れてしまった族」が溢れる大企業に、ブルドーザー恵美加をぶっこんでいきたい気分です!!!!

(口が悪くてすみません…本記事だけ、お許しください)


ブルドーザー尾和恵美加、頑張っています!!

そんな恵美加さん、一生懸命言葉でアートシンキングを伝えようとするものの、ブルドーザーという社名の通り彼女のブルドーザーばりのスピードと勢いで、大企業の方々とはなかなか歩幅が合いません。笑

なので、彼女が考えた案は、恵美加ワールド全開の「モバイルハウス」を作る!という案!そしてさっそくもう作り始めています。クラウドファンディングで応援者を募っているので、是非協力してください~!クラファンはこちら⇒ アートシンキングが体験できるモバイルハウスを作って、日本中を美術館にしたい!

こちらの恵美加の記事も素敵なので、是非!!⇒ Ciftと出会って「オリジンベースド・アートシンキング」が生まれるまで


最後は応援募集で終わってしまいましたが、過去の選択は、自分を知るためのヒントの宝庫だと、強く感じます。自分もまだまだ自己認知が甘い。過去の自分に助けてもらいつつ、精進せねばです!


サポートいただいた分は、自己拡張の機会に使わせていただきます。学びや気付きは、noteの記事に綴ってゆきます。