はまさき麻里子

シンガポールにて書道教室を開いています。

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古文の魅力と臨書の魅力

めちゃくちゃ久々のNote投稿・・・。 先日、『知ってる古文の知らない魅力』 (鈴木健一)という本を手に取ったとこ ろ、「はじめに」から興味深いことが書いてありました。 『徒然草』の「つれづれな るままに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとな く書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」というこのなじみ深い文章は、実は全部が兼好のオリジナルではなく、兼好 の時代から遡ること約300年前に活躍した 女流歌人、和泉式部の文章が元になっているとい

    • もの見る解像度を上げるのに知識は必要か

      冬に防寒のため羽を膨らませているスズメのことを、「ふくらすずめ」というらしい。ぷわぷわに膨らんだスズメに、こんなかわいらしい名前があったのか、と枝にまんまるな体をちょんと乗せているのを見るたびに「おぉ、ふくらすずめ、ふくらすずめ。」と訳もなく心の中で唱えては嬉しくなる。 ここ数年、草花の名前を知るのが楽しい。詳しいわけではないので知らない花を見かけるとスマホでちょっと調べたりすることもある。「これは山茶花、あっちは牡丹、これは千両?それとも万両?」あいさつできる草花が増え

      • 越前和紙の里と和紙の明日

        ここ数年、古書店に書を探しに行ったり、筆職人や墨職人を訪ねたり、書にまつわることをテーマに色々な所を訪れている。 昨年末は紙をテーマに北陸一人旅に出掛けてみた。 今回のお目当ては、福井県は今立地区。越前和紙の里として多くの紙漉き工房がある地域。 最寄駅の武生駅からバスで約30分。山間の集落である。 山のブナの木が蓄えていた水が流れる岡本川沿いに歩いていくと沢山の紙工房があるのだが、川の流れる音と、工房から聞こえるボイラーや漉き桁の音以外何も聞こえてこないような、とても

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      • 書道の周辺あれこれ
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