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コンサルで学んだ資料作成のコツ「スタンス」

自己紹介を除いたら一本目の記事です。何を書こうかすごい悩みました。
悩み続けてnoteに登録してから1年以上かかりました。
「自分なんかが、何か大っぴらに公開するなんて…」って思ったりもしますが、この際社会人を15年以上もやってきたので、自分がこれまで「学びだ」って思ったことを記して、誰かにささってくれれば何より。と思って、これまで個人的に得た・考えた、社会人としての知識・スキルを中心に書いていくことにしました。

一本目は、「資料作成におけるコツ」について述べようと思います。
鉄道事業会社→外資コンサル→日系大企業コンサル部門→(今ここ)
というキャリアの中で、コンサルに転職した時にぶつかった壁であり、今でも一番大事だと思っていることを述べたいと思います。

転職一年目「全然示唆のある資料が作れない…」

一社目の事業会社に10年も所属していました。そして34歳でコンサル業界に身を転じました。

やはり10年の事業会社の働き方が身についていたのだと思います。最初にものすごい高い壁にぶつかりました。
時間をかけて考えて、資料を作れど作れど採用されず。
「何が言いたいの?」
と作成した資料を見せたマネージャーから受けるフィードバック。「何がいけないのかなあ」「今日も終電は無理かあ」と絶望感に包まれる24時30分。そんな日々でした。

もちろん、これは上司のパワハラというわけではありません。
コンサルタントとして働く以上、スタンスが取れていない資料には価値がない。ということなのです。
それに気づくまでの半年間はかなりキツかったですが、その学びが今も活きていると思っています。

スタンスが取れる資料が重宝される

当時はわからなかったことですが、資料作成に向かう姿勢が(多くの)事業会社社員とコンサルタントでは全く違う。ということでした。

・(多くの)事業会社は「世界地図」を書いて、判断を委ねる。
・コンサルは「その中での宝の在り処候補」を書いて、提言する。
ざっくりいうとこんな違いです。

10年間の事業会社では状況を整理した情報を書いていました。
”調べたところ、以下のような状況でした””こんな分類になりそうです”こんな表題の資料を作っていたように思います。
こと、コンサル会社としてはこの姿勢ではダメだったということですね。

スタンスを取るってどういうこと?

スタンスを取ったら何が違うのよ。という問いに対して、私の大まかな解釈は、こんな感じです。

前職で作った教育資料ですが、言いたかったことを表現できてるので

Implication(示唆)やRecommendation(提言)といった領域まで入り込んだメッセージにこそ、価値がある。というのがコンサル時代での学びでした。
"私はこう思うんです!"と主張することがスタンスを取るということですね。

よくSo Whatとか言いますが、この「だから何?」の思考が大事ということです。座学や本で学び、わかってはいるつもりが、これはやってみると意外に難しい。

なぜならSo whatを繰り返すたびに、どんどん自分の主張が強くなってきて「本当にそこまで言っていいの?」という不安が芽生えてくるからです。

スタンスが取れない原因:判断することへの恐れと抵抗感

事業会社に居たときはピラミッド組織のいち構成員として働いていました。
構成員は色々と調査・検討をします。しかし構造的に、判断するのはあくまでも上長です。
上長が判断しやすいための情報を提供することが構成員の勤めでした。
特に私が所属していた鉄道事業会社は一つの判断が安全(場合によっては生命)に直結するので、判断・決断はトップが行わなければならない。という風潮も強かったように思います。

判断することは責任を伴いますし、主張するからには議論が発生します。
主張すると上司から「なんで?」って質問される。それに対応するのは怖いし、面倒臭い。だから主張するのを止めちゃう。
私のような怠け者はそうなっちゃいます。

判断・決断を反復することが成長の秘訣

若いうちから主張する経験が無く育ったとして、いきなり責任のあるポジションになった時に、主張して判断しろと言われても難しいですよね。
だからこそ、資料作成には主張をする=スタンスを取ることを意識し続けることが短期的にも良い資料作りに寄与するし、長期的にも自身の成長にもつながるのだと思います。

私はそんなことに気づくのにも10年かかっちゃいましたが、ぜひニュー社会人には不安やめんどくささに打ち勝って、「俺はこう思う。なぜなら…」という主張をたくさん盛り込んだ資料を作り続けてほしいですね。


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