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恋愛のあれこれ

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届けたい想いを、なるべく純度の高い言葉で。
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失恋ですか、と美容師さんは聞いた

「20cm、切ってください」 鏡に映る自分をまっすぐに見つめて、考えてきた言葉を一息に言い切…

mayu
3年前
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そのとき私は、夜に向かって飛んでいた/映画「Past Lives」

仮眠のために降ろしていたブラインドを上げると、暗闇の中で水平線が明るくなり始めていた。赤…

mayu
4週間前
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21歳彼氏なし。手も繋いだことのない私が自分を嫌いになるのをやめられた恋愛のはなし

21歳のとき、自分のことを嫌いになるのは簡単だった。 何もかもが嫌だったわけじゃない。ただ…

mayu
11か月前
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ハリーポッターは失恋の味がする

人生ではじめて映画館デートをしたのは、21歳のときだった。デートの王道。そんなイメージを持…

mayu
1年前
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嫌われたくないだけじゃ、愛されもしないらしい

年末に実家に帰った時に、またすこし彼との思い出を捨ててきた。 彼のことを思い出すと、少し…

mayu
1年前
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彼のくれた赤いマフラーとマッチングアプリ

※こちらはメンバーシップ用ですが、本文は全て無料で読むことができます。今年一年ありがとう…

mayu
1年前
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寒い冬の布団の中には、本当に好きな人だけがいればいい

朝、聞き慣れたアラームに叩き起こされてもカーテンの外にじっと暗闇が潜んでいると、ああ、冬なのだなと実感する。 足の指先が床に触れるより前から、ひんやりとした空気が張り詰めている。靴下を履かなくちゃ。 目が醒めるほど、キュッと冷えた水が白い洗面器を叩く。じんわり頬に痛みのような温もりを感じて、12月の朝が始まった。 JR新宿駅南口を出ると、いつものようにルミネの前に何層にもなって人が溜まっている。そこから小田急線へと続く通路の脇に、その花屋さんがある。 あの人とはよくそ

ねえ、目がすき。見下ろす彼にそう言った

彼とどうしてそうなったのかは、お互いわかっていました。 コンビニで買ったストロング缶。 …

mayu
1年前
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その人は十分すぎるほどに、恋愛コラムなどあてにならないと教えてくれた

ゆっくりとキスを落とし、目を見て好きなところを言ってくれる彼。その人は、私の名前を呼ぶこ…

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mayu
1年前
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「男性の何を優先するか」に恋愛遍歴が垣間見えた

以前読んだ日野さんの記事で、興味深い質問があった。自分の恋愛思考を考えるのにぴったりでは…

mayu
1年前
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未来の自分に贈る恋唄を、今のわたしがせっせと紡ぐ

恋はいつか風化するのか。答えはYESなような気がしている。だって世の中にそんな空気が流れて…

mayu
1年前
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「悲しい時はシャワーの中で気付かれないように泣く」と元恋人は言った

*** 別れのときが近づいていた。私はその時にはただ夜ひとりで布団に入るとツーっと涙が落…

mayu
1年前
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好きな人に一番好きなことを隠すのは辛くない?が特大ブーメランだった

同期と恋愛の話をしていたときのこと。 6畳程度の一人暮らしの部屋に、コンピューターサーバ…

mayu
1年前
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消えていく速さが怖くて、文章を残した

好きだった人のことは忘れられないものです。 それはもう痛みなんて感じないほどこすられ続けて、それでも心のどこかにずっとあるんです。それがまだ痛みを伴うかどうかは、年月が決めてくれる気がします。 以前書いたnoteでは、その記憶の薄れに抗いたいほど好きだったものたちをたどりました。 いつもは、傷口が開いた時に文章を書きます。そのままでは悲しみが溢れて止まらなくなってしまうような時に、自分を見つめて落ち着きを取り戻したくて言葉を探すことが多いんです。 でも、先日書いたno