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ある屋敷の侍女の記録

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深夜に目を覚ました私は、中庭に洗濯物が
干しっぱなしになっていることに気づいた。
奥様に気づかれないよう、
足音をたてずにそっと中庭へ出る。

見ると、ロープにかけられたベビードレスの傍に
大きな鳥が一羽とまっていた。
その不気味さはこの世のものとは
思えないものであった。
大きな紅い目玉と目が合った。

「この家に子供がいるな・・・よこせ」
喋った。驚き、動けないでいると
「いつか奪いに来るからな・・・」
と言い飛び立った。

家主へそのことを伝えると
数日のうちにこの屋敷から人々は消え
大きな敷地に廃墟だけが残った。
その不気味な鳥は姑獲鳥という怪鳥だと
村の噂で聞いた。

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