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Day-13 今井むつみ著「学びとは何か」からの学び#5

おはようございます。
学びを楽しむ探究人・masamuneです。

今週は、今井むつみ著「学びとは何かー〈探究人〉になるために」を読みながら、「学び」について考察しています。

今日は以下の内容について考えていきたいと思います。

知識=事実という根深い思い込み

著者は、テスト文化の影響は否定できないとしている。
「事実」を覚え、それをテストで思い出して書き出す。
ということを小さい頃から習慣的にやってきている。
特に、日本人は「覚えた事実の量」を評価されるテストを小さい頃からずっと受け続けているため、この行為が「知識を得た」という非常根深い思い込みにつながっているのではないだろうか。

使うための知識は生きた知識

客観的な事実である知識の断片を人から教えてもらって、ぺたぺたと貼り合わせて大きくなってたとしても、それらの知識を使えるようにはならないらしい。
これは「暗記」しても使えるようにはならないことに通ずる。
著者は、新しい知識とすでに持っている知識との関係性でシステムが変化することを「言語」で説明しています。
子供が言葉を覚えていくメカニズムについて、このように言っています。

言語は、数多の要素が互いに意味を持って関係づけられて作られたシステム。

語彙の学習を例に挙げると、
単語を覚えるということは、それまでの時点で作られている語彙にさらに新しい単語を加えていくことではない。
新しい単語を語彙に入れるために、子供はその単語の意味を自分で考える。
そのときには、すでに知っている単語との関係を考え、語彙のシステムの中での新しい単語の収まる場所を考える。
新しい単語が語彙に入れられたら、その単語と関係する単語の意味も変わりうるし、語彙のシステム自体も変動する。

今井むつみ著「学びとは何か」p.148

これは、言語に限ったことではない、と続きます。

もっとも役に立つ「生きた知識」とは、常にダイナミックに変動していくシステム。
要素が加わることで絶え間なく編み直され、変化していく「生き物」のような存在。

「生きた知識」は自分の力で獲得するもの?

私たちが子供のころを思い出してみましょう。
僕は、言葉を使い始めた幼児の頃に親からいちいち話し方を教えてもらった記憶はありません。おそらく単語は教えてもらっていたと思います。
先ほどの著者の説明に照らし合わせてみると、
教えられた単語を暗記するように記憶の貯蔵庫に入れていたのでは、どのような場面でその単語を取り出せば良いかわからないので、適切に使うことはできないでしょう。

自分で探す、考えるにしても、その基になるものが必要で、前回出てきたスキーマが大きな役割を果たしそうです。

スキーマとは
実際には直接言われていないことの意味を自分自身で補いながら、日常的に経験する様々な事を理解していて、行間を補うために使う常識的な知識

明日は、「生きた知識を獲得するには」どうしたらよいのか、読み解いていこうと思います。

日々発見があり、今日も書きながらワクワクが止まりません!!

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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