見出し画像

クリスマスに法隆寺

法隆寺にいった。

大学1年生の夏休みに万葉集をたどってふらふら旅行してたときに立ち寄って以来だった。
けど、うっすらとしか覚えてない。
五重塔と金堂と夢殿があって、
最古の木造建築物で、ぐらい。

それが……、ちゃんと見てみるとえらいことだった。
五重塔にも金堂にも、中にはたくさん仏像があって、
金堂にはうっすらと壁画も見られる。
天井にも西域っぽい感じの天蓋が吊るされている。

その背後にある大講堂なんて、外観がとってもかっこいい。

うわ〜〜、これはどうしたもんだろうか、
とこれまでの不明を反省しながら、
とくに学生時代はなんにも見えてなかったんだなあ、
とあきれながら大宝殿院にいってみると、
名前のとおりお宝物がずらずら並んでいる。

一番最初の五重塔の内部を覗き込んでいるときから感じていたことだが、
美大生としてはワクワクしっぱなしで、
大宝物院の中はもう、ドッカーンという衝撃。
木でできている仏像、石でできている仏像、金属(銅)でできている仏像、
それぞれ質感の違いによって、佇まい、存在感がそれぞれにある。

ふっと気がついたのが、「菩薩」と「観音」と「天」がある。
いや、あることは知っていたけど、
阿弥陀如来とか弥勒菩薩とか毘沙門天とか、
その違いを気にしたことがなかった。

ちょっと調べてみた。

菩薩は、修行僧。悟りを求めている人。
だから、手にはいろんな道具を持っている。

如来は、悟りを開いた者。なので、手ぶら。

天は、ガードマン。仏界に煩悩が入ってこないように守っている。
手には武器を持っている。

明王というのもあって、これは仏教の教えに従わない者たちをこらしめて、
教えに従うように導いている。
だから、その表情は怒っている。

ランク的には、トップが如来、続いて菩薩、明王、天、
となって、「観音」は菩薩の一部で「観世音菩薩」のこと。
(そういえば釜石の大観音は、魚を抱えているなあ)

ということで、気がついたら法隆寺で2時間ぐらい過ごしていた。
クリスマスに法隆寺。
なかなかよかった。