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稼ぐためだけに働きたくはないので

ワークライフバランスとライフワークバランス、は、どう違うか。

前者はワーク(仕事)&ライフ(生活)のバランスをとること。
仕事ばっかりしてないで、プライベートも充実させましょう、と。
そのために、時間配分をちゃんとやりましょうね、と。

ちょうど今日(2024年4月1日)から、医師、建設業、自動車運転業にも残業規制がかけられるようになる。

一方後者は、ライフワークを仕事全体の中でバランスさせましょうね、ということ。
『モチベーション革命』の著者尾原和啓さんは、

自分が好きで仕方がないライフワークなら、放っておいても24時間、1年中考えていられます。つまり、ワークのなかのライフワークにおける部分をいかに広げていくかが大事、ということです。これは、ライフとワークが別々に独立していた時代が終わりつつあるということを表した言葉であるとも言えるでしょう。

『モチベーション革命』 p54

といっている。

ここでいう「ライフワーク」とは、生きがい、好きな仕事、のこと。

たとえお金にはならなくてもついつい取り組んでしまうような、好きで好きでたまらない、”生きがい”です。もしあなたあが今、とても疲れているのなら「そんなものはない」とすぐにこの本を閉じたくなるかもしれません。しかし、どんな人にも「このために生きているな」と思えるほど、好きなものが存在するのです。そしてそれを実感できるときが、あなたが元気になるときです。

『モチベーション革命』 p54

じゃあ、ライフワークとなにをバランスさせるのかというと、
ライフワークと「ライスワーク」。
食べるための仕事と、好きなことや得意なこと、意味を見出している仕事とのバランス。

ワークライフバランスは、仕事と生活との時間の配分、調和させることで、生活の質を向上させていくこと。
ライスワークバランスは、働いている意味を実感して、生活の満足度や充実感をあげていくこと。

かつてなら4月1日は山口瞳、そののちは伊集院静が
「新社会人諸君!」
という書き出しでなんかおもしろいことをつらつら書いて、
「働くってことは大変なんだ」
と結ぶサントリーの広告が新聞に載っていた。
(とくに山口瞳はそんな文体だった)

いまは、働くってことの意味が変わってきた。


『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書』 尾原和啓 幻冬舎 2017年