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メンバーの「小さな一歩」を引き出すために

ファーストペンギンとセカンドペンギン

「ファーストペンギンになれ!」
と、よくいわれる。

集団で移動するペンギンでも、
海に飛び込むのはちょっと躊躇する。
ところが、1匹がどぼーんと飛び込むと、
みんなわれもわれも、われさきにどぼーんどぼーんと飛び込むようになる。

っていうのが、ファーストペンギン。
最初の一歩を踏み出すリーダーになれ、という。
集団を引っ張っていくリーダーになれ、という。

対して「セカンドペンギン」とはなにか。
むかしYouTubeで、フラッシュモブの原型みたいな映像があったけど、
原っぱだったか芝生の広場だったか、
みんながレジャーシート広げて横たわって憩っているところで、
どこかの馬の骨が突然踊りだす。
周りのみんなは狂人がでたみたいに冷ややかに見る、あるいは無視する。

そこへ、「こいついいじゃん!」って感じで、
その馬の骨のダンスに乗ってきた人ありけり。
ノリノリで踊り始めた。

そうすると、1人、また1人と、寄ってきて踊り始める。
だんだんどんどん呼応して踊る人が増え始めると、
みんな一斉にうぇ〜い踊りだす。

そのムーブメントをつくった最初は馬の骨だけど、
実はその火種を大事にして大きく育てたのは、真っ先にフォローした人。

これをセカンドペンギンといったり、ファーストフォロワーといったりする。
引っ張っていくリーダーではなく、
最初の一歩を踏み出した人を支援していく。

セカンドペンギンの作法

ファーストフォロワーだったりセカンドペンギンだったり、
ナンバー2がいい、という人もいるけど、
要するに、引っ張っていくリーダーではなくて、
リーダーを支えている人は、どんな振る舞いをするのか。
ぼんやりわかっていたけど、『大企業ハック大全』に言語化されてた。
それは、

・ハードルを下げる
・バランスをとる
・背中を押す
・あえて余地を残す、見せる
・若手、初心者に寄り添う
・共感する
・ウェルカムする

『大企業ハック大全』p244-245

寄り添う、共感する、ウェルカムする、は、
その集団やその場の心理的安全性をつくりだす。

あえて余地を残す、のは自主性自立性を高めるし、
自分ごと化を進めることにもなる。

セカンドペンギンの作法、身につけたい。


『なぜウチの会社は変われないんだ!と悩んだら読む 大企業ハック大全』 ONE JAPAN ダイヤモンド社 2021年