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DX大競争時代だからこそのレイモンド・チャンドラー

昨日は夏休み明け、最初の大隈塾だった。
(大学の夏休みって長いなあ、とは思うけど、研究者にとっては授業準備がなくなって研究に没頭できる期間でもある。大学の教員は教育で評価されるのではなく研究によって評価されるから<世界での大学ランキングも論文数で判断される>、自分の研究ができるにはありがたいらしい)

授業の終わりに、大隈塾の「拍手」の意味をコメントした。

大隈塾では事あるごとに拍手をする。
頻繁に拍手をするから、
初めて大隈塾を体験する学生たちは、
戸惑ったり、「拍手するもんか」「同調圧力じゃないか」
みたいな反応も、よくあること。
だから、大隈塾の「拍手カルチャー」を説明した。

たとえば、誰かが手を挙げて、発言します! で「いいね!」と拍手する。
発言が終わったら「ありがとう!」と拍手をする。
「それすごいじゃん! 尊敬するわ、ホント」で拍手をする。
ありがとう、であり、
いいね! であり、
リスペクト、である。

昨日のゲスト講師は、リスキリングの伝道師、後藤宗明さんだった。
コロナになって、DXがさかんにいわれているけれども、
コロナ以前から、デジタルスキルがなかった人にも
スキルをつけることの重要性(re skill ing スキリング)を説いてきた。

後藤さんは、「グローバルデジタルの大競争時代」が幕を開けた、
そこで求められる人材・能力は、
①グローカル(グローバル+ローカル)
②リスクヘッジ(正解はない、会社に頼らない)
③ストレス耐性
④自己変革
⑤デジタルテクノロジーを楽しめる

だという。
「楽しめる」というのがプレイフル(playful)でとてもいいな、と思った。

だけど、「大競争時代」、は優勝劣敗の匂いがプンプンする。
強くならなければ生きていけない、24時間闘えますか、的な。
中高年男性有識者、メディアのコメンテーター、政治家、教員、もろもろ。
競争、という言葉が大好き。あおったり、マウントとったりするの大好き、な人たち。
(後藤宗明さんがそうといっているのではない)

大競争の時代なのは、客観的にもわかっている。
それでも、大隈塾は「拍手カルチャー」で大競争時代を生きていく。
ありがとう、をいう。いいね! をする。
価値観が違う人でもリスペクトする。

利他的なスピリットをもっていないと、
それこそストレス耐性、マインドフルネスはありえない。

強くならなければ生きていけないけれども、
優しくなければ生きていく資格がない。
だから、大競争の時代にも、拍手カルチャーで生きていく。

たくましい知性を鍛える、と同時に、
しなやかな感性を育む、のが大隈塾なので。