俳句日記「春の波/シーグラス」
休日の朝はうらうら 傾(かし)げて松
海浜公園に行く。
奥行きがある。
最奥は突端の展望台と芝生公園。
と、思ったら突端の展望台から更に奥に行けた。
芝生公園の奥にも芝生公園。
早くも海には内海を巡る遊覧船が出ている。
客は乗っているのだろうか。
遠目で見えない。
突端の巌(いわお)は静か 遊覧船動き出した
奥の芝生公園に着く。
どうせなら子どもの遊び場でも作れば良いものを。つくづく老人の町だ。
すれ違う人々はウォーキングする初老の夫婦。
犬の散歩をする初老の男性。
ランニングをする中年の男性。
行き交う人同じ顔している 春近し
更に奥には砂地の海水浴場が広がっていた。このような所に海水浴場があるとは地元の人間以外には知るまい。
夏に来ても良いかもしれないがあまり整備されていない。
波打ち際を歩く。
波打ち際に寄せられるものは石ころ、大量の木っ端(細い竹が多い)、ガラス瓶(割れているので危ない)、貝殻、洗剤容器など。
たくさんの子どもかと思えば春の波
近隣の保育園の先生たちが海岸清掃をしていた。次々父母が集まりだして先生と父母と子供たちで賑やかしくなった。
帰宅。
シーグラス 春の海をポケットに
(俳句日記「春の波・シーグラス」村崎懐炉)
初出 20180225