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1分で読めるショートショート25・今日は何の日🎌4月4日(記念日+創作)

清明
季節の変わり目を表す二十四節気の一つで、2024年は4月4日に該当します。

ピアノ調律の日
基準音A(ラの音)の周波数が一般的に「440Hz」を採用することから、「440」を4月4日に見立てて制定されました。

トランスジェンダーの日
性同一性障害者の自助グループ「TSとTGを支える人々の会」が記念日に制定しました。

交通反戦デー
交通遺児を励ます会が1989年4月4日に交通反戦大会を開いたことに由来します。

地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デー
国連総会にて国際デーとして4月4日に記念日が制定されました。

どらやきの日
鳥取県米子市の丸京製菓株式会社が制定した記念日です。



 ピアノの旋律とどら焼きの味

東京の小さな町で、どら焼き屋を営むアキラは、毎日のようにピアノの音色に耳を傾けていました。
その音楽は、向かいのアパートに住むサヤカからのものでした。彼女はトランスジェンダーでありながら、周囲の偏見に負けずに、自分の夢である音楽家への道を歩んでいました。

ある日、アキラはサヤカに勇気を出して声をかけました。

「どら焼きを食べながら、あなたの演奏を聴かせてくれませんか?」

サヤカは微笑み、承諾しました。

その夜、アキラはサヤカのピアノ演奏を聴きながら、どら焼きを一つずつ丁寧に包みました。

甘い香りと美しい旋律が部屋に満ち、二人は言葉を交わさずとも、心の通じ合う時間を過ごしました。
そして、サヤカの演奏が終わると、アキラは言いました。

「あなたの音楽は、どら焼きのように、人々の心を温かくします。」

サヤカに感謝の気持ちを込めて、アキラは一つのどら焼きを手渡しました。それは、彼女がこれまでに食べたどら焼きの中で、最も美味しいものでした。

二人は、互いの存在が、自分たちの世界をより豊かにしていることを知りました。
やがて、ピアノの旋律とどら焼きは、トランスジェンダーという言葉(差別)を払拭したのです。


(この物語はフィクションです)

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