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カラシティーは「ヤクルトスワローズ」のようだ 【6/9オリックス戦◯】

心のどこかに少しだけ残る小さな引っ掛かりのようなものを、小さな翳りを、勢いよくスカッと晴らしてくれる。ここのところそういうのをよく見せられている。

今日は7-3で勝ち!なんか色々見所とつっこみ所があって観ていて楽しい試合だった。聞きましたか今「楽しい」という言葉がとうとう出た。いつもいつもハラハラしどうしでまともに観ていられなかったというのに。「楽しい」だなんて。どうしたことか。

いろんなドラマがあった。個人的には、こんちゃんの古巣へのいつも通りの気迫あるピッチングにしびれた。力みすぎるわけではない、いつも通りの、気迫。なかなかできることじゃない。かっこよかった。

そして今日はもうなんと言ってもカラシティーに尽きる。先日、vs則本の楽天戦で、不安しかなかったカラシティーがすごすぎたことを書いた。

「誰だよ」と、私は思った。知っているカラシティーと全然違う。

GWの戸田で、カラシティーの練習と登板を目の前で見た。球があまりに速すぎて、オットと「カラシティーって目の前で見るとこんな迫力あるんだね・・なぜ、絶対もれなく1点取られるのだろうこの人・・・」と、いう話をしていた。完全に素人目だけれど、明らかに別格に見えた。でも、素人にはわからない、絶対に1点取られる何かがあるのだろう。プロは厳しい。と、思っていた。(そして実際その日の戸田でも数点取られていた。)

ところが神宮に帰ってきたカラシティーは本当に別人すぎた。全然ハラハラしない。三振を奪いまくる。守備の全力プレーで魅せる。・・・ブキャナンなの?誰なの?

こういう、逆の意味での期待の裏切りをされると、観ている方としてはかなり心を持って行かれてしまう。つまりそれは、私たちがいつもヤクルトスワローズというチームからされている(ある種の)仕打ちである。

はいはい今日も弱いですねと思っているところから、なおみちが謎のホームランを打って流れを変えたりする。(失礼。)はいはい今日も元気にダントツの最下位ですねと思っているところで、(短期間だとはしても)交流戦1位とか謎の順位を突きつけられる。このまままた連敗かなと不安になっているところで、快勝する。そういうことをされると、それまでかるーーーく6連敗とかされて絶望していたはずなのに、つい、明日もまあ応援しようじゃないか・・と、いう気になってしまう。たまに、騙されているのか・・?と思うことがないわけでもないけれど、つい、忘れてしまう。

ああこれはだめだわと絶望しているところから、はいあがる人たちを見ていると、やっぱり嬉しいものなのだ。それはチームを見ていても、個人を見ていても。たぶんそういうのがたまーーーーにあるから、96敗もするチームを応援してしまう。

だから、原樹理もがんばれ、と、思う。いろんな絶望や不安がある。周りにも自分にもきっとある。だけどそういうところから這い上がるドラマが、誰かの心を打つ日が来る、こともある。

これは誰しもに起こることじゃない。でも、それでも。

できるだけたくさんの人が、いつか必ず訪れるユニフォームを脱ぐその日まで、降りかかるあらゆるハードルを乗り越えて、良きプレーができますように、と、願っています。

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