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双極性障害(Ⅱ型)と私

うつ病、と3年間診断されていた。が、違った。
双極性障害、私の好きな太宰やシューマンも苦しんだ病。推しと同じ病。

私の双極性はⅡ型というもので、激しい躁というのは存在しない。ギャンブルはしたことはないし散財もしない、お酒やタバコもやらない。逸脱行動もない。喧嘩は、する。というかふっかける。よくない。

長いうつ状態とたまにやってくる軽い躁状態。これがⅡ型。

その症状のおかげでうつ病と間違えられることが多く、私もそれで今年ようやくこの病気だと診断された。

ある日急に元気になって歩きまわる、沢山しゃべる、「目がキラキラしてるね」と人に言われる、街中で突然ミュージカルをやりたくなる、「人間大好き話しかけたい」モードになる。それらすべてが「鬱が良くなった状態」ではなく「躁状態」で元気な時も病気だった。

過眠、というのも双極の人にありがちな症状らしい。私は寝れるときと寝れない時の差が激しく、睡眠薬をいくら飲んでも寝れない時もあればもう一日中布団の中で寝ている時もある。脳が時差ボケを起こしているらしい。飛行機に乗ってもいないのに。

ショックだった。薬がガラッと変わって、確かに感情がフラットになった。激しい希死念慮がなくなった代わりに人生のきらめきのような瞬間もなくなった。ジェットコースターのように感情が乱高下することなく、急に叫びたしたくなることも気が狂う、という瞬間もなくなり世界は穏やかになった。

フラットな世界はとても生きやすい。少し寂しいけれど。人生のきらめきのような瞬間を手放しても私は自分のためにも周りの人のためにもこの安定を選ぶ。

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