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『インディアンサマー』

『インディアンサマー』とは小春日和のこと。秋の寒い日が続く中、暖かさの感じられる天気のいい日、という感じでしょうか?

現在、開催されている第8回カクヨムWeb小説コンテスト(~2月7日)に、わたしは『インディアンサマー』というタイトルの長編作品を2作出品しました。
なぜ2本書いたかというと、同じ世界線上にあるいとこ同士ハルとアキの物語を描きたかったからです。

物語上ではハルとアキの母親は一卵性双生児で、ふたりは同じように見えて少しの違いをもって育てられていきます。
時系列でいうとアキ編が『インディアンサマー[autumn]』で、ハル編が『インディアンサマー[spring]』になります。
中学2年生の男の子アキの物語がautumn、それから4年後、大学1年生の女の子ハルの物語が[spring]になっています。アキの物語で収束したように見えた未来がどうなったのかを描きました。

具体的には、ハルとアキはいとこ同士でありながら、恋人未満、のような関係にあり、年下であるアキはいつもハルに振り回される、というのがautumn。
少し大人になったハルはアキとは遠距離恋愛になり、autumnで解決したかのように見えた問題を抱え続けて⋯⋯というのがspringになります。

今回の作品作りでいちばん気をつけたこと⋯⋯はいっぱいあるんですけども、まずエントリーした部門がライト文芸ということで、ラノベよりも純文学寄りの文章表現をするように心がけました。
といっても、普段から書いてることがラノベよりちょっと固いので、できるだけ自分なりの文章表現をできるように心がけました。
心理描写、或いは風景描写、細やかな文章を綴る努力をしました。

それからキャラクター設定。どんなに素晴らしいプロットを立ててもキャラブレすると台無しです。それから、物語の中でキャラクターが暴走することもあります。それを未然に防ぐために、特に主人公の気持ちは自分の気持ちと重ね合わせるように、丁寧に描いたつもりです。さらに個性的な脇役を何人か用意して、学校生活などにリアリティを持たせました。

あと、大切なのはブレないストーリー展開。
常に最終的な着地点を意識して、物語が迷走しないようなストーリー展開を心がけました。

カクヨムコンに出るのは数えてみたら今年で5回目。
え? 5回も出たの? と自分で少し驚きました。
今年は子供も受験生だったり、実生活でも忙しかったんですけど、悩んだ末にちょっとがんばってみようかな、と思ったのは、新設されたライト文芸部門と、autumnとspringという対になる物語を描きたくなったからです。
2本も続き物を書いたら読む方も大変だと思うんですけど、今までみたいに章で主人公を分けるのではなく、それぞれ独立した、並列した物語を書いたらどうかなぁとちょっとした試みをしてみたかったんです。

実のところ、読者数はそれほど多くないのですが、わたしが当初書きたいと思っていたこと、例えばautumnとspringには主人公が違うことにより大きな違いを持たせることができたと思いますし、その上でautumnとspringは作風も変えましたし、読者からの反応を見たいというのは叶ったとも言えます。

ただ、実験的に書いたとはいえ読者の母数がまだ少ないので、よろしければお読みいただけると幸いです。

autumnでは男子中学生という傷つきやすい年代の男の子の初恋のゆくえを。
springでは大学に進学したハルが現実の壁にぶつかり、それと向き合うためにアキとの長距離恋愛も含めて物語は進んでいきます。
2本の青春小説です。
一文だけでも結構です。応援よろしくお願いします。

https://kakuyomu.jp/works/16817330649856907212

タップすると直接カクヨムの作品ページに飛びますので、1話でも目を通していただけるととてもうれしいです。

本音を書くと、ライト文芸ということで文章表現を重視し、穏やかな日常を丁寧に描写する、もちろん多少の波風はある小説を書いたつもりだったんですが、どうやら皆さんの受け止め方が違ったようで、ファンタジー小説がランキングの上にいたり⋯⋯そういうものなのかぁ、と。
カクヨムはやっぱりファンタジーから逃れられないところなのかなというのが正直な感想。

もちろんわたしの書いたものがまったく面白くなかったのかもしれませんが、それは実際に目で確かめていただけたら幸いです。

久しぶりのnote、なんか書いててドキドキしてしまいました!笑
よろしくお願いします!

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