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「漁業」だからできること

9月から始めた2拠点生活。肩ひじ張らずに私が生きたい生き方、働き方を試みた3か月間でしたが、13年間思い続けた”いわきの漁業”とちょっとだけ両想いになれて、これからもここで生業を続ける土台をつくることができました。

「漁業」をベースにして、自分らしい生き方・働き方が見えてきた今、とても思うことがひとつ。”東京のオフィス勤めは、本当に大変だった”ということ。

つらかった都会のオフィス勤め

私はあまり性別でどうこう言ったりするフェミニストではないのですが、私が経験したオフィスワークは健康な男性の体力に合わせた仕組みだったと思う。。。

新卒から10年弱勤めた職場は、普通の典型的な、ちょっと古典的な東京の会社(正式には団体)。総合職で働いてました。
長い時間をかけて電車に揺られて決まった時間に事務所に行く。夕方まで目いっぱい働いて、次の日も決まった時間に行かなきゃいけない。効率化したらもっと短い時間で済むんじゃないかって仕事や、ここにいなくてもできるんじゃないかって仕事も、決まった時間はそこにいなきゃいけない。
成果は同じでも、そこにいることが評価になったり、タフに見えないとやりたい仕事に挑戦できない。

私は生理が重いので、月に数日間は、1時間の電車通勤も、地下鉄の階段も、ずっと座って事務仕事するのも、打合せのために外勤するのも、出張も、実は本当につらかった。
20代のときはまだ体力があって平気だったけど、30代になってからは週末は立ち上がれないぐらい消耗していました。

決して、職場がブラックだったとかではない。仕事の内容はとってもやりがいがあり、楽しかったけども、、、頑張っても、肉体的な性差はなかなか埋められないよなー、つらいなー、これで出産・子育てとか入ってきたら絶対無理ゲー、と劣等感を感じてました。

そして、これが普通の働き方だと思い込んでたので、この環境についていけない=戦力外と勝手に思ってました。

ライフイベントごとに、仕事と天秤にかけなければならない。なんかこう、人生とキャリアが連動しないー。

ま、とても贅沢な悩みなんですけども(笑)

理想の働き方が見えてきた3か月間

こういう働き方が自分に合っていなかっただけかもしれないけれど、男性社会の昭和から変わらないオフィスワークに、私が合わせる必要もなかったよな、、、と、今となっては冷静に考える。

現在私が勤めている会社がありがたいことにフルフレックス&リモートワークOKのため、二拠点生活トライアルの3か月間は、いわきで漁業に関わわりながら働くことができました。
家業で何か出来事があるとそちらに首を突っ込みながら、好きな時間に好きな場所で会社の仕事をする。海見ながら、港でオンラインミーティング出たりとかもしてみたんです。
場所や時間に拘束されない分、会いたい人に会えたし、やりたいことに挑戦して新しい取り組みを作ることもできました。

仕事と生活のメリハリはあまりないかもしれないけれど、結果的にtodoの効率はアップして、体と心の幸福度が高い。人生設計にも柔軟性がでてきた。

1月からは会社員もやめて、漁業をベースに、いなかで自分で仕事をつくって働いていきます。
網を入れたり、水揚げをしたり、いろんな陸(おか)仕事をしたり、生活の中に織り込まれた漁業とともに、自分が得意なことでいわきの漁業に貢献できる仕事をおこしていきたい。
そんな生き方の準備をこの数か月やってみたところ、本当にいろんな方々のおかげでなんとか離陸しそうです。

漁業なら、、、

漁業の良いところは、海と自分と相談しながら働き方に強弱をつけられること。
そして、年齢や得意・不得意に合わせてそれぞれ役割があり、様々な方法でかかわることができる。
(もちろん経営は良いときばかりじゃないし、コストもかかるし、自然災害とも付き合わなければならないし、大変なこともたくさんあるけど。)

私が漁業に魅力を感じているのは、そんなふところの大きさがあるから。

それに気づいちゃうと、都会でキャリアを積むよりもむしろ田舎で漁業に携わるほうが柔軟に動けて自己実現ができる気がしています。

高校生の私、20年前の環境下では、「都会に行かないとやりたいことができない」「女性が対等に働ける環境は都会にしかない」と思っていたけれども、

むしろ、漁業なら(特に沿岸漁業なら)、無理に体力お化けに合わせなくても、選択肢が広がって幸せかもしれない。

都会のオフィス勤めではできなかったことが、漁業ならできるかもしれない、と思い始めています。

甘いか、、、(笑)

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