これは告白なのだが、私は小学生ぐらいのころから日常的に性的なコンテンツに触れていた。純粋な好奇心からだったし、そもそも純文学系の小説を読んでいたので、予備知識もあった。
　そして、周りの人間のうち半数以上は、私と同じようにインターネットで好き放題検索していたから、それぞれ妙な知識を持っていた。もちろん、恥じらいがある子は基本的に知らないふりをするが、そうじゃない子もいる。
　基本男子の前ではやらないが、どぎつい下ネタが飛び交う女子のグループというのは、小学生高学年くらいから常に存在していたような気がする。

　ともかく、そういう現状にもかかわらず「18歳未満は触れてはいけません」という社会的な拘束が存在するのは、奇妙であるように思う。

　子供を舐めてるとか、そういうことを言っているのではなく、そういう拘束自体が完全な無意味であるような気がするのだ。

　「子供に性的な知識があると、性的な搾取がなされる」というのはどう考えても、論理的に不合理だ。
　むしろ逆に「子供の性的な知識が不足、あるいは偏っていると、性的な搾取がなされやすい」というのが正しい気がする。
　インターネットの性知識は偏りやすいかと言われたら、そうではない気がする。性的な好奇心というのは、ものすごく強いもので、インターネット上で、ひとりの人間の「偏った性的な価値観」に毒されるというのは、むしろ難しいものであるように感じる。
　性的な分野に関しては、その趣味も、在り方も、かなり人それぞれ異なっていて、しかも異なっていることが許されている。だから、インターネット上で性について調べものをすると、頭は混乱するが、しかし、極端な性認識はしなくなる。

　ただ厄介なのは、児童買春の問題。これは、あまりに需要が大きすぎるのが危険性の大元である気がする。

　そもそも子供が労働せざるを得ない状況に追い込まれること自体が、この国家の内部においては犯罪的であるから、それが性的であるかどうかは、二の次でいい問題なのだ。
　ただ、子供を働かせるメリットというのはこの社会にはほとんどないはずなのだが、18歳以下の女性に対する男性の性的な願望は、おぞましいほどに大きい。（きもっ！）（思わず本音が……咳払い）

　しかしそれは、未成年が自由に性知識を得ることを禁止する理由にはならない。むしろ、自分がそれほど多くの男性に求められる立場にあると考えると、自分の身を守る必要性を強く感じ、逆に性犯罪に巻き込まれるリスクが低下するのではないかと考える。
（あと、性知識の有無と、肉体的な成熟にはおそらく相関関係がない。知的好奇心と性欲が結びついて、色んなことがしたくなるのはあると思うけど）
（あぁでも、それで複数の男性と関係を持ちたいという欲求が芽生えることもあると思うし、多分真面目な男性ってそういうの気持ち悪いと思っちゃうんじゃないかな。だからこそ、知らないままでいてほしいのかもしれない）

　考え損ねてたけど、男の人にとって「Ｒ１８」って本当に真面目な人以外気にしてないと思う。というか、男の人が18歳になるまで禁欲することって、あるのかな？　私の観察眼が歪んでなければ、全員スケベな気がする。
　異性がいる場所でも平気で気持ち悪い話してるし。アレどうにかなんないかなぁ……

　話を戻す。ようは、「性的なコンテンツからの悪影響を受けて、子供が取り返しのつかないことをしてしまうかもしれない」という大人の恐れが、「Ｒ１８」という性についてのタブー化を産み出したのだと思う。
　しかしこれは、先も述べたように、知識の偏りや不足が産み出すものであって「避妊をしないと妊娠する可能性が高い」「強姦の刑罰はとんでもなく重い」等という性にまつわる危険性もまた、性知識の一部であるのだし、Ｒ１８のコンテンツに、そういう性的な暗い部分が含まれていないかというと、そういうわけではない。
　性をとても恐ろしいものだと思わせることは、あまりよろしくないし、同時に全く恐ろしいものではないと思わせることも、同様によろしくない。
　子供は影響を受けやすいが、それゆえに、できるだけ多くの知識に触れさせておく方がむしろ安全であると私は思う。

　でも私みたいな考え方で生きている人間を「病的」「異常」と判断するような人が跋扈する世の中じゃ「もしそんなことしたら、うちの子がお前みたいになるかもしれない」と反論されてしまうかもしれない。
　「子供が社会に歯向かうようになるかもしれない」
　「あまり友達ができない子に育ってしまうかもしれない」
　おっしゃる通りでございますよ！
　自分の頭で考えるって、そういうことなんだから！