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こんにちは。Kiwi PR合同会社の植田聡子です。

ファーストキャリアで何を選ぶかが、その人のその後のキャリアに大きく影響を及ぼす、ということについて興味があります。最近、公務員離れが報道されており、反面、ベンチャーや学生起業など、起業についてのポジティブな面が際立っている印象があります。

↑こちらの論文を斜め読みしております。

日本の起業は圧倒的に少ない

日本の起業については「起業に無関心な人の割合」が 77.3%と,米国 22.9%,ドイツ 30.6%, 英国 36.0%などと比較して、ダントツで低い!

近年日本で起業するのも高齢化という状況が顕著で、男性にお いては,1992 年に 14.2%であった 60 歳以上の起業者比率が,2012 年には 32.4%となっており, 起業の3分の1はシニア層という結果。まあ、私も似たようなものです。

若年層の起業は1997 年に年間2万人(0.41%)から、2012 年において1.46 万人(0.39%)で、全体の人口減少を加味しても、増加しているとは言い難いようです。イメージよりだいぶ低いのは、やはり私が東京にいるからでしょうか。

ファーストキャリアが起業というキャリアは,まだまだイレギュラーな職業選択。

新卒で起業を選択するということは、そのイレギ ュラーさゆえに個人が能動的に選び取る必要があり、その“能動性”は,仕事に対する肯定的な姿勢や「情熱的な思い」となって,初職起業者の後々 の満足度合いにまでポジティブな影響を残してい る可能性があるとのこと。「能動性」かなり重要なキーワード

やらされている仕事より、自らやる仕事

初職起業者は初職正規社員などのその他の初職の者に比べて,より自分の仕事に満足しやすい傾向がある可能性も記されていました。ふむふむ。

Z世代の仕事観

私の娘しかり、先日某大学のキャリア関連の授業でお会いした学部生しかり、彼らが非常に重視しているのは「ワーク・ライフ・バランス」


ワークで能力を発揮するためには、ライフの充実が不可欠であるという考えがものすごく浸透していて、「ライフを犠牲にして働くのはイヤ」という価値観は、想像以上に強く揺るがないものだと感じました。

新卒者の就職先を選ぶ項目として、「長く勤務できそうである」(65.6%)であり、その次は「勤続すれば 給料が上がっていく」(52%)、「職場環境がきれいで整っている」(50.6%)である。

https://www.dc.ocha.ac.jp/gender/workfam/event/w7.pdf

やっぱり今も「終身雇用制度」「年功序列賃金」という価値観は大きく変わっていないのですね。

一方、起業は「雇用」されるものではないし、不安定だし、この不確実な時代にはリスクもあるから、なかなか選びにくいのはコロナ禍でさらに強まっているかもしれません。

また、Z世代は「スキルを身につけたい」ことに非常に貪欲な印象もあります。「ゆとり世代、さとり世代」と呼ばれてきた彼らの防衛本能も影響しているのかな。

ファーストキャリアが仕事に与える影響は研究論文もかなりあるので、色々読んでみようと思いますが、今、私が漠然と思うファーストキャリアの影響はこの辺り。

1.自身の価値観(自己概念)
2.キャリア形成(市場価値)
3.その後の人生を生きていく耐性(人生全般)

そして、今後は生涯賃金格差なども調べてみたい領域。

一方で、こうやって「ファーストキャリアで失敗できない」空気感が閉塞感につながっているようにも思えるのです。その最たる層が氷河期世代。非正規雇用で始まったキャリアでの一発逆転がかなり困難と言われています。

この辺りが、もう少しライトな起業やパラレルワークなどで変わってくるといいなと思いつつ。雑観でした。

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