『離さないその手1』

僕の横にとある女の子がいる。可愛い女の子だ。その子はいつも僕についてくる。寂しがり屋なところも可愛らしい。ずっと僕の服を離さない。ご飯食べる時も、寝る時も、ましてやトイレや風呂にまでついてくる。トイレは僕が恥ずかしいし、女の子に僕の僕を見せるのも良くない気がする..…まぁその時は見てないけどね。風呂はなぜか僕が海パンを履き、風呂に入る。異様な光景だがこれが僕らの普通だ。こんな生活が始まって、まだたった一年だ。多分一年も経ってないと思う。意外と慣れるものだなと時たま思う。しかしそんなずっと服を離さない子が唯一離す時がある。僕が会社に行く時だ。まぁ確かに離してもらわないと、僕も生活出来なくなるし、その子も腹が減るだろうからその分のお金も稼がないといけない。でも離してもらうには条件がある。

【首にキスをするだ】

それを言われた時は驚いた。仕方ないだろう。キスの経験がないのだから。悲しくなってくる。学生とかはモテなかったからな。本当にモテなかった。僕の顔そこまで悪いわけでは無いと思う。そうであって欲しい。周りにはカップルがアリンコみたいにゴロゴロいるのに俺だけいないという悲しい状態になったことをよく覚えている。彼女いない歴=年齢ってやつだ。いつか作っちゃるわ!でも今はダメだ。この子もいるし、いろいろ大変になるかもだからだ。ぶっちゃけ今は欲しいとも思わない。まぁ首にキスをしたら、離してはもらえる。その離してもらえる時間に仕事にいく。ちなみに仕事先の人達には、この子のことを言ってはない。言わないで欲しいと言われたのだ。なぜかは分からないが、言わないでと言われた。確かに僕もどう説明したらいいか分からなかったから、まぁいいだろうと流していた。そんな生活が何ヶ月が続き、初めての出張が入った。どうしよう。出張に行ってしまうとあの子に心配をかけてしまう。でも仕方ないから、一日だけ、我慢して欲しいと交渉にでた。そうしたら許してくれた。あれ?すんなり許してくれて違和感があったがそのまま出張に出た。出張が終わり、帰ってくる時間帯の3時間早く、家に帰ることが出来た。早くあの子に会えると思い、ウキウキしながら帰った。あっという間に玄関の前まで来て、鍵が閉まっていたから、インターホンを鳴らして開けてもらおうと思ったが、早く帰って来れたし驚かそうと思い、鍵を自分のバックから取り出して鍵をあけ、ただいまーと声と共にドアを開けた。しかし明かりはついていなかった。寝てるのかな?と思ったが、明かりをつけてもいなかった。怖くなって、家中流したがいなかった。怖くなって外に飛び出すように出て、探しに行った。数時間探したが、いなかった。警察に行こうとした瞬間あそこにいるかもと思い走りだした。着いたらそこにいた。その場所とは、公園だった。ブランコしかないただの公園。そこで楽しいそうにブランコを漕いでいた。

よかった....無事で..

そのまま抱きしめた。そのまま気絶したように眠ったのだろう。気づいたら、家のベッドで寝ていた。あれ?と思い、横にはあの子がいた。ぐっすり眠っている。布団をかけて、優しく抱きしめた。数秒抱きしめて、朝ごはんの準備をしようとした瞬間服を掴まれた。あぁ、いつもの日常だと思い一緒に朝ごはんの準備をした。


続きます。多分。


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