読者の皆さまへ

Myanmar’s Voicesは2024年3月をもちまして、活動を終了しました。これは最後の全体投稿となります。締めに活動を始めた経緯や活動への思いに関してまとめました。また、最近のミャンマーの現状や、その他の国々の状況に関しても簡単にまとめています。よろしければご覧ください

◼︎活動を始めた経緯と活動への思い

2021年2月1日、ミャンマーでクーデターが起きました。2016年にアウンサンスーチー氏が国家最高顧問に就任しました。

以降、民主主義のもと、「アジア最後のフロンティア」として多くの外国企業が進出するなど、急速な経済発展を遂げていました。しかし2020年に入ると、コロナウイルスの影響を受け、経済は低迷しました。

そのような中で、クーデターが起きたのです。のちにMyanmar’s VoicesのメンバーとなるMさんは、民主化の機運が高まるミャンマーで生きる若者と1年前に現地で交流していたので、事態を受けて何かできることをしたいと思いました。そこで、彼(女)らの思いや周りで起きていることを、SNSでシェアし始めました。

しかし、ひとりでの発信に限界を感じ、ミャンマーへの思いを同じくする知人とともに、1つの団体として、活動を始めました。

活動内容として、現地で起きていることを知ってほしいという思いから、情勢に関する情報を発信することに決めました。

この点において、個人の感情や主観的な意見を入れず、「事実を伝える」ことに徹しました。

団体名にある”voices”という言葉には「ミャンマーの人々の多様な声を伝える」という思いが込められています。

私たちが1番大切にしていることは、現地のリアルな様子や人々の声を伝えるということです。その先に感じたり考えたりすることは、読者の数だけあると思います。

一方で、クーデターの情勢だけを伝えることには、ミャンマーに対するネガティブなイメージを形成するだけではないかという懸念もありました。

ミャンマーは民族や食文化、自然など、固有の豊かな文化を持っています。そのような魅力的な面も知ってほしいという考えから、ミャンマーの文化をテーマごとに紹介する文化投稿も行っていました。

◼︎ミャンマーの現状

当初は、武力での弾圧を進める国軍に対し市民は非暴力を貫いたデモで対抗していましたが、次第に市民も武器を持って抵抗するようになりました。

3年以上が経った今、AAPPによりますと、この武装対立によって4800人以上の人が死亡、2万5000人以上の人が逮捕されたということです。

さらに読売新聞によりますと、国土のおよそ7割に戦闘が広がっています。

複数のメディアによりますと、国軍が劣勢にあるという見方が優勢ということで、今月2日、国軍は市民の徴兵収集を開始しました。

市民勢力の間でも内部での対立が続くなど国内の情勢は混沌としていて、戦闘の終わりが見えません。

◼︎ミャンマー以外の国の状況に関して

戦争や衝突で日常や命が失われているのは、ミャンマーだけではありません。

ウクライナとロシアの戦争について、国土の20%近くが奪われているウクライナでは武器が不足しており、毎日空襲警報が鳴るような状況です。

死者数に関しては、ウクライナでは、民間人を含めおよそ4万から13万人、ロシアでは5万から18万人という見方があります。

イスラエルとハマスの戦争については、ガザ地区の民間人を中心に3万人以上が命を落としています。少なくとも1万人以上の子どもが犠牲になっていて、多くのパレスチナ人が避難生活を強いられています。両者の意向は一致せず、人道危機が懸念されています。

◼︎活動を終了する理由と最後のメッセージ

私たちは、2024年3月に活動を終了しました。

今春、メンバー4人のうち3人が大学を卒業するなどライフステージが大きく変わり、他の活動との両立が難しくなったためです。

上で述べたように、ミャンマーに限らず様々な場所で、罪なき人が戦争によって生活や命が脅かされていて、尊い命も数多く失われています。きょうこの瞬間も、不当に奪われている命があるでしょう。

このようなことは決して忘れてはいけないと思い、これを書き留めて投稿を終わりにさせていただきます。

最後までご覧いただきありがとうございました。

Myanmar’s  Voices  メンバー一同

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