大人の迷子

何かの目標に向かって歩いている時、ふとした瞬間に「あれ、なんで私は歩いているんだっけ?」と分からなくなってしまうことがある。私はある。と言うか絶賛迷子中である。
こんなんで良いのかな?大丈夫なのかな?本当に私なんかに達成できるのか?とかいろんな不安に苛まれると途端に全て諦めて逃げ出してしまいそうになる時がある。
迷子中なんて書いたけど、別に道が分からない訳じゃなくて、あれ?この道をこれからも進んでいって良いのかな?少しでも目的地に近づいている?そんな類の迷子だから、ずんずん前に進んで行っちゃえばいい話なんだけど、なんせ進む勇気が出ない。
進むのが怖くなって道端でうずくまって路頭に迷った子供の様になる。

もうセンター試験当日やね。私も数年前に受けたよ。今でも覚えてる。多分一生を覚えてる。センターを受けた人なら覚えてるんじゃないかってくらい受験生にとってセンター試験はなんだか特別なものだった。両親に送ってもらって、他所の塾の講師たちが列をなして「頑張って!!」って宣伝も兼ねてティッシュを配ってくれたのも良く覚えてる。季節柄カイロを配ってくれるところもあって、他所の講師でも何故か嬉しかった。
友達と「全然緊張しないね」とか話している内にいよいよ試験本番になって、歴史だった。点取り問題の筈の問い一、人生最初で最後のセンター試験のマークをする瞬間、味わったことの無いような緊張に襲われて記入するのに五分くらい迷ってしまった。自分でも正直びっくりした。こんなに緊張するなんて。帰ってから自己採点して歴史が模試よりも良かったこと、得意だった筈の英語がいつもよりできなかったことに一喜一憂。今思うとなんだかんだ頑張ってなあって思う。勿論今でも頑張ってるけどね。

そんなどうでもいい様な思い出は置いておいて、最初に言った、頑張る勇気が出ないとき。
きっともう十分に頑張ってるとき。大人だって迷子になる。大好きな方に倣って勇気の出る一言。

「Everybody!! ドーンと行こうぜ!!」

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