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歴史・人物伝~謙信の戦い編⑥北条氏討伐の大軍勢で小田原城を囲む

歴史・人物伝~謙信の戦い編の第6回です。

幕府から関東管領と同等の立場を得た長尾景虎(上杉謙信)は、相模の北条氏康打倒に向け立ち上がります。景虎が本格的に関東へ出陣するのは、この時(1560~61年)が初めてでした。

氏康は、河越城の戦いで関東管領の上杉憲政らを破るなど、勢力を北へと拡大していました。憲政は景虎を頼って越後に逃れており、景虎は幕府の大義名分と憲政の後ろ盾の両方を得ていたのです。

厩橋城(前橋)で越年した景虎は、関東の諸侯に北条氏討伐の号令を発し、大軍を率いて南下しました。野戦では分がないとみた氏康は、居城である小田原城での籠城戦で上杉軍を迎え撃ちます。

上杉軍は10万を超える大軍で小田原城を包囲しますが、戦国屈指の堅城を攻め落とせませんでした。それでも、北条氏の勢力を押し込められたので、大軍での遠征は成功裏に終わったと考え、引き上げます。

景虎は小田原城包囲戦の後、鎌倉の鶴岡八幡宮で上杉憲政から正式に家督と関東管領を引き継ぎます。名を上杉政虎と改名し、幕府における関東の名門の地位を手に入れたのです。

関東遠征から戻った政虎を待ち受けていたのは、宿敵である武田晴信でした。世に名高い「川中島の戦い」が目前に迫っていたのです。


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