南関東の石造物⑯:御墓堂墓地五輪塔(伝・足利義明夫妻の墓)

名称:御墓堂墓地五輪塔

伝承など:足利義明夫妻の墓

所在地:千葉県市原市 満徳寺管理御墓堂墓地

JR内房線の八幡宿駅からほど近い住宅地の中にある「御墓堂墓地」の駐車場の一角に、小弓公方足利義明夫妻の墓と称される五輪塔二基がある。

御墓堂墓地は満徳寺が管理しているが、寺院自体墓地とは全く別の駅を挟んで反対側にあり、住宅街の中にあることもあって墓地は極めてわかりにくい場所にある。

足利義明は

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読書感想文「八本目の槍」今村 翔吾 (著)

世に響いた「賤が岳の七本槍」それぞれを描く短編集。同級生,同期入社組の関係である。いつまでも,当時の話しで盛り上がれる互いの関係を持ちながらも,三成の死をそれぞれが解きほぐす。七本槍と三成と経済の組み合わせを一冊の本とした著者のアイディア勝ちである。
 財政と金融の実務官僚として,その仕組みを握ってしまった三成。兵站の供給だけでなく,戦争を止めるのは財政であると,その本質を見抜ぬく三成のヴィジョン

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報告:note投稿小説紹介

【文字数:約五九〇〇 初稿:二〇一九/九/一〇】

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 ようやくnote用の自作小説が有料と無料ともに一通り出揃ったので、宣伝も兼ねて作品の内容を軽く解説しておこうと思う。特に有料記事は冒頭しか読めないので全容が分からず不便だろうし、仮に購入するにしても効率重視ならば商業小説を買った方が良い訳であるから、尚更、購入の前には深切に説明しておくべきだろう。有料作品の場合だと、十枚から二十枚

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掌編小説『毛利吉政最後之旅』

【文字数:約八九〇〇 初稿:二〇一九/九/一〇】

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 かつて、太閤豊臣秀吉《たいこうとよとみひでよし》は九州を平定し、その領土を臣下に治めさせる事にしたのだが、その際、豊前《ぶぜん》の城併《あわ》せて十万石《じゅうまんごく》余りを宿将たる森吉成《もりよしなり》に与えた。その際、太閤は吉成に対してこう云ったそうだ。

「森、よりも、毛利の方が良かろう」

 つまり、姓《かばね》を変えろ

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「大河ドラマ」全データ

【「大河ドラマ」全データ】

このnoteはNHK「大河ドラマ」の様々なデータを記載しています。
読み応えのある内容となっているので、是非1度ご購読ください。

『「大河ドラマ」全データ』
第1作 「花の生涯」(1963年)
平均視聴率 20.2%
原作 舟橋聖一
脚本 北条誠
主演 尾上松縁

第2作 「赤穂浪士」(1964年)
平均視聴率 31.9%
原作 大佛次郎
脚本 村上元三
主演 長谷

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東海地方の石造物⑪:龍雲寺五輪塔(寿桂尼の墓)

名称:龍雲寺五輪塔

伝承など:寿桂尼の墓

所在地:静岡県静岡市沓掛 龍雲寺

静岡市の中心部から県道67号を清水方面に進んだ沓掛にある龍雲寺は、寿桂尼の菩提寺として知られる。

寿桂尼は京都の公家・中御門家の生まれで今川氏親に嫁ぎ、病身の氏親を助けて分国法・今川仮名目録の制定に関わったとも言われ、氏親の死後は彼女が生んだ子の氏輝、義元を補佐して後世「女戦国大名」と呼ばれた女傑である。

後世に

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第二回:兵法書『孫子』はビジネスに役立つのか?

『孫子』は冒頭で「戦争は国家の大事であり、国民の死活を決定付け存亡の分かれ道となるため、よくよく熟慮する必要がある」と語っています。

つまり、相手を攻撃することは最終手段と考え、無益な戦いを避け、戦わずにして勝つことを美徳とする書なのです。

「兵法書なのに?」と思われるかもしれませんが、第一回の内容で述べたように『孫子』はあくまで国家を存続させることを尊重した兵法書です。

そして『孫子』の内

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現代は一体``何時代``と呼ばれるようになるのか?

子どもの夏休みの宿題で織田信長に向き合った。
そこから興味が広がり、日本の歴史を毎日冒険するようになった。

織田信長の生きた戦国時代は、1467年の応仁の乱から徳川家康が天下を手中にするまでの約140年間と言われている。
この140年間はとにかくカオス。
様々な流れはもちろんあれど、誰のことも信用できなかったのではないか?と思うほど全国どこでも戦いっぱなし。
ただ、なんというかある意味人間の本能

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掌編小説『不自由な織田信長』

【文字数:約四四〇〇 初稿:二〇一九/九/一】

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「おう、おう、ようやっておるわ」
 晴天なりし都の空の下、そう、弾んだ声で嬉しそうに呟《つぶや》いたのは、今や都の主でもある織田信長である。信長はすでに齢《よわい》五十に近いが、その肉体は今でも壮健にして痩身《そうしん》である。もし顔のしわを化粧で消せば若武者と呼ばれても不思議では無い。だが、今の信長は四方《よも》を剄敵《けいてき》[

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掌編小説『阿梶局 対 徳川家康《おかじのつぼね たい とくがわいえやす》温故知新の巻』

【文字数:約四千 初稿:二〇一九/八/三〇】

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 老境いちじるしい徳川家康公に、まるで孫のように齢若く賢明な側室が居る事をご存じだろうか。その名は阿梶局。彼女は武家の娘であり、女性でありながら男装して関ヶ原の戦いに参陣したほどの女傑だと云われている。それほどまでに勇ましい性格であったにも関わらず、知性にも優れており、風説によれば倹約家とも云われている。それ故、特に徳川家康お気に入りの

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