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TLAが歩行推進力に与える影響

どうも!

理学療法士のyukiです。


歩行推進力におけるTLAとは?

脳卒中者の歩行推進力に影響する要因は下記のように考えられています。

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一方で、近年、注目されていることの1つにTLAという考え方があります。


TLAとは、Trailing Limb Angleと呼ばれるもので、いわゆる歩行立脚後期の股関節伸展で作られる角度のことを言います。

この角度を図る基準として、

股関節垂直軸面に対して、大転子から第5中足骨頭でなされる線の角度を表しています。↓

スクリーンショット 2021-09-21 21.07.02


一方、脳卒中者においてはこのTLAが減少することが報告 (5,6)されています。

スクリーンショット 2021-09-21 21.07.12


下記の論文でもTLAに関する評価がなされています↓


また、歩行の立脚後期においてはTLAだけでなく、足関節底屈筋群の活動性についても注目がされています。

スクリーンショット 2021-09-21 21.07.24


脳卒中者においては、このように足関節底屈筋群の”筋力低下”や運動麻痺による”不活性化”により、立脚後期にCOMを前上方へ移動することが出来ないことから推進力が低下することが考えられています。


そのため、足関節底屈筋群が機能的に働くことは重要なことの1つになります。


一方で、足底屈筋群の活動が改善されれば、COMの前上方移動や歩行推進力が改善するのでしょうか?


答えは、”NO"です。


では、どのような要因が関わるのか解説していきます!


TLAと足関節底屈筋群とCOMの関係性


先スライドで底屈筋群の働きがCOMを前上方へ移動させるため、歩行推進力を高めるためには重要な要因の1つと伝えました。

一方で、

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