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6月9日「個々のニーズに合わせた食選びができる時代を切に願う」

体質が急に変わり、これまで食べられたものが急に食べられなくなって早1年半近くになる。
それまではパンやパスタ、ラーメンなどは大好きでほんとうによく食べていた。パンに至っては趣味程度ではあるが、頼まれればレッスンをしてたくらい食べるのも作るのも好きだった。

でも、突如として小麦粉を受け付けない身体になってしまった。
受け付けなくなったことを知らなかったときは、なんで具合が悪くなるのかさっぱりわからずにしんどかった。
なぜかわからないけれど、急に呼吸が苦しくなったり吐き気に襲われたり、パニック発作みたいな症状が現れていたのだ。

少しの間自分で観察してみると、何かを食べた後すぐにこの症状が出ることがわかった。
なのでそこからは、何を食べたら症状が出るのか?というのを実験のようにしていき「小麦粉!?」と当たりをつけ、いつもお世話になっている病院の先生に相談し色々と検査してみた。

結果、小麦粉だけなく肉類や乳化剤、その時は遺伝子組み換えの大豆など、かなりたくさんのものに反応が出ていた。
今はその時よりは品目は少なくなっているけれど、小麦粉や添加物(主に乳化剤)、肉類、乳製品はあれからほぼ摂っていない。
特に反応が顕著な小麦粉と乳化剤は一切摂っていない、というか摂れない。

入っているのを知らずに食べてしまうと1~2分後にはもう反応が出て苦しむことになるのだ。。。
自宅にいるときならまだいいのだが(すぐ横になったりできるし)、外出先だとほんとうに危険で。。。最初の頃はよくわからず外で具合が悪くなってしまうことが度々あったので、いまは外ではあまり食事はしなくなった。
知っているところだったり、事前に入れるお店を調べられる時間があるときはいいのだけれど、ほとんど場合そうもいかないので、外での食事に関してが今一番の悩みどころと言えるかもしれない。

まず、どこかに外泊するにしても宿での食事に困る。
家族との旅行ならある程度自分のしやすいようにセッティングもできるのでまだ良いのだけれど、その他の人との旅となるとかなり困ってしまうのだ。
自分の都合ばかりで決めることもできないし。

旅だけでなく普段の会食にしてもそうだ。
自分の体質のせいで相手に余計な気を遣わせるのがほんとうに辛い。
元来の面倒くさがりの性格と、一人がラクというタチなのもあって、極力そういう場を避けるようになった。


日本の宿でも少しずつ食事のパターン(ベジタリアン、グルテンフリーなど)を選べるようなところも出てきたみたいだが、まだまだそこに関しては未開発が否めない。
街中のお店に関してもまだまだベジタリアンやグルテンフリーなどの食事を提供しているところは少ない。
自分がこういう体質になってみて初めて、世の中の「食の当たり前」を感じるようになった。
アレルギー体質のお子さんがいるママさんたちは、ほんとうに大変なんだろうな。。。保育園でもそういう子どもたちはいたし、めちゃくちゃ気を遣って食事をさせてたので何となくわかった気になっていたが、いざ自分がなってみるとその大変さは身に沁みてくる・・・!

最近、小麦粉不足で米粉が見直されてきてるというニュースをよく聞く。
これは嬉しいことでもあるが、ちょっと怖いこともある。

以前も何回かあったことなんだけれど、「米粉のパン屋」とうたっていながら、実際の商品は”米粉100%”ではなく”米粉も使用していて、小麦粉70%です”みたいなものが多かったりするのだ。

こういうのを知らなかった拒否反応の出初めの頃は、パンが食べられるのが嬉しくて何も疑わず買いそうになってしまったことがあった。
「ようやくパンが食べられる!」と喜び勇んでトレーに載せてたら、夫が小麦粉も入っているということに気づいてくれて事なきを得た。
店員さんに「米粉100%のはどれですか?」と聞いても「全て米粉の商品ですよ~」と笑顔で言われ・・・。
売る側のその意識のいい加減さというか、適当さにかなり驚いた。

いま米粉が見直されて色々と商品が出始めているのは嬉しいのだけれど、こういう風に小麦粉などと混ぜて作られるものもより多く出てくると思う。混ぜた方がおいしいし作るのも簡単だから。
でも、小麦粉不足や健康ブームということではなく、アレルギーや色々な事情で米粉しか食べられない人もいる、ということを作る人はちゃんと知っててほしいなと心から思う。

混ぜて作るのならはっきりとわかりやすく表示するということも徹底してほしいし、なにより売っているお店の人もそこは認識しておいてほしいと切に願う。。。


なんにせよ、もっと食というものが一律なものではなく、個々のニーズに合わせて選択できる時代になってほしいと思っている。


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