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春も終わるし短歌でも詠む

会わない?の口実になる何もかも
春の終わりも 君の不幸も

波のまにまに 散り落ちた褪せた花弁
君のまにまに わたしのすべて

透明の風に撫ぜられ溶ける春
ガリガリ君のソーダのブルー

アイスバーのピンクが君の指先を
ゆっくり甘く染めるのを見た、

暗緑の道に浮かぶは花筏
わたしどこにも行けやしなくて

残響も消えた無人の体育館
レミオロメンの3月9日

好きとかじゃなかったけれど
一番だった先輩の名も霞となって

思い知らされている亡霊に
春に嵐が来るのは何故か

許さない
さよならさえも言わないで
花に嵐のたとえがなんだ

もう会えない
だってフィクションでもないし
君は桜の木の下にいない


おしまい


人類も地球も宇宙も連休も
春も終わるし短歌でも詠む

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