見出し画像

自信を持つということ

自信を持つということ。
今回はいつの世も普遍的なこのテーマを綴りたいと思う。

自信を持つと一言に言っても、紐解くといくつかに分類される。

まず、「根拠のない自信」

実はこの言葉がとても好きだった。無敵感。何にでもなれるような感覚。
高校時分、初めてバンドを始めた時、初めて髪の毛を染めた時、初めて相合傘をした時のあの感覚。
スーパーマリオでいうところのスターを身に纏った状態。

また、スポーツ時、瞬間的ではあるが、この一球うまく行くとそう確信した経験がある。

しかし、多少なりとも知識を手にいれた今となっては分かる。
これは「根拠のない自信」ではない。その正体をうまく説明できなかっただけだ。

スポーツ時のことに関して言えばこれはフロー体験である。研ぎ澄まされた集中力の中で起きる体験のことであり、ゾーンともいう。

少し話はそれるが、このフロー体験に入る方法をメンタリストDaiGo先生の著書「自分を操る超集中力」から抜粋したいと思う。

1.ちょうどいい難易度のものに取り組んでいる
2.取り組んでいる対象へのコントロール感覚がある
3.直接的なフィードバックがある
4.集中を妨げる要素がシャットアウトされている

野球をしている時、ピッチャーをしている時、この4番打者に対して、このボールを外角低めに投げて、打ち取ればチェンジだという状況はまさしくフロー体験であると思う。

では、前述の高校時分の話についてはどうか。

そもそも「根拠のない自信」というのは直観力である。
半年の塾考より2秒の直観。これは読んで字の如く。
この直観は所謂テキトーとは訳が違う。
この2秒の中で、人は経験則から瞬時に正しいと思う方を判断しているということ。根拠を理屈でこねくり回すのではなく、脳が今までのデータから教えてくれるということ。
突き詰めれば理屈があるのだけれど、それより先に脳が直観力として決断するのである。

つまり、経験したことがなく情報量が少ない上で下す決断はこれには当てはまらない。

初めて音を合わせた瞬間、茶髪にした時、雨が降る二人歩く帰り道、あれは僕のデータベースどこを探しても見つからなかった経験だった。
初めて触れる世界に高揚したのだ。ただ言葉を知らない僕はそれを「根拠のない自信」と一括りにした。

続いて、「相対的な自信」

個人的には「相対的な批判」という言葉の方が耳馴染みがいいのだが、それは劣等感とお友達だからだろうか。

相対的な自信。自分以外の他者と比べた時に得られる自信。

優越感。驕り。余裕。安心。
下を探せばいくらでもいる。
能力的に今はたまたま自分が優位に立ってるだけの時、才能として自分がそれに優れている時、自分の努力が報われている時、そしてそもそも相手がその土俵に立っていない時。

しかしながら、自分より上もいくらでもいる。
相対的な批判、否定。他者によって罵られることもあるし、自分で気づくこともある。
劣等感。焦り。窮屈。不安。

競争社会だから仕方のないこと。
どちらを見てもキリがない。

いつもそういうことを考えていた。負けることに慣れていた。
上を見ては自分を蔑んでいた。
妙なプライドと劣等感は相性が良く、自分を否定することこそが自分の存在を認め、自分を大切にする方法だと心得ていたのかもしれない。
それでも時には、下を探して「あいつらなんかよりは」と自分の中でバランスを保っていた。

「絶対的な自信」

俗にいう、誰がなんと言おうとってやつ。
世界の全ての人間が否定しようとも・・・ってやつに近いのかも。
これは一見、根拠のない自信に類似しているかのように思えるが明確に違う。

今まで、こんなことができた。これもできた。あれも乗り越えてきた。だから今回も絶対切り抜けれる。と確信した時、これは絶対的な自信だ。
他者と比べるのではなく、自分自身と比べた上での絶対的な自信。

「世界中の人間が君を否定しようとも君を肯定する」っていうラブ全開なセリフを分解するならば、今までの優しい君や、努力している君、人知れず泣いてる君を知っているという君を信じた過去、データがあるから今回もきっと大丈夫だという絶対的な自信なのだ。

つまるところ、絶対的な自信とは、信じることの積み重ねなのだ。
他者に向けた場合、それは信頼になるし、自分に向けた場合、それは「絶対的な自信」になる。

『信じたことが間違いじゃなかったという事実』⇨『成功』を積み重ねなければならない。

成功体験がなければ絶対的な自信は築けない。この成功とは誰かに勝利するという他者と比べるものではなく、過去の自分と比べてである。
そして何よりもこの成功体験は継続しなければならない。
過去の自分に勝ち、成功した体験の人がいても、そこで歩みを止めてしまうとそれは過去の栄光となりすがりつく人もいる。

絶対的な自信を持つために必要なことは、大きな成功体験ではなく、小さな成功の歩みを止めないことだ。
その小さな成功が大きな成功を生み、絶対的な自信になる。

成功を収めていない自信は、虚勢であり、一過性のものに過ぎない。

自信を得るためには、地道な努力。というよりは小さな成功。
これに尽きるのではないか。
月並みで真新しさのない言葉ではあるがこの違いにやっと気づけた。

小さな成功。

後日、小さな成功について私自身のパーソナルな部分も含めて論じたいと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?